こんにちは、きんかぶるーむです。
2024年3月のIPO案件で、セキュリティクラウドサービス関連会社が3/28(木)に東証グロース市場に上場します。
【企業名】カウリス、Caulis Inc.(証券コード:153A)
公開価格1530円
初値2875円(+87.9%)
期間(90日or180日)か公開価格の1.5倍でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
大株主にはソニーグループや電通総研などが名を連ねているので、バックは強固です。
2024年3月は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、カウリスの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:3.67/5点
- 成長性:4点
- 売上高、経常利益率高く、期待値高い
- 独自事業性:3点
- セキュリティSaaS
- 初値期待値:4点
- 公募価格+87.9%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
カウリスの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2015年12月 | 東京都新宿区に株式会社カウリス設立 |
2016年12月 | 法人向けクラウド型不正アクセス検知サービス「Fraud Alert(フロードアラート)」の提供を開始 |
2017年3月 | ソニー株式会社(現 ソニーグループ株式会社)及び株式会社電通国際情報サービスを引受人として第三者割当増資を実施 |
2017年12月 | て第三者割当増資を実施2017年12月 ソニー株式会社(現 ソニーグループ株式会社)、株式会社電通国際情報サービス、株式会社セブン銀行及び株式会社リヴァンプを引受人として第三者割当増資を実施 |
2019年3月 | 関西電力株式会社(現 関西電力送配電株式会社)と共同で、金融と電力データを活用した分野で第一号となる「新技術等実証制度※」(いわゆる「規制のサンドボックス制度」)の認証を取得 |
2019年10月 | 関西電力株式会社(現 関西電力送配電株式会社)と業務提携契約を締結 |
2019年11月 | Salesforce Ventures LLCを引受人として第三者割当増資を実施 |
2020年1月 | 関西電力株式会社(現 関西電力送配電株式会社)及び三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合を引受人として第三者割当増資を実施 |
2020年2月 | SMBCベンチャーキャピタル5号投資事業有限責任組合を引受人として第三者割当増資を実施 |
2021年3月 | 関西電力株式会社(現 関西電力送配電株式会社)、北海道電力ネットワーク株式会社、中部電力パワーグリッド株式会社、中国電力ネットワーク株式会社と業務提携契約を締結 |
2021年12月 | 一般社団法人キャッシュレス推進協議会が推進する不正利用関連情報確認データベース(CLUE)の構築に技術協力 |
2023年11月 | 規制のサンドボックス制度で実証実験を行った不正口座開設防止サービス及び新機能となる継続的顧客管理サービスを包括する「電力サービス」の概念実証を開始 |
カウリスは2015年に設立され、クラウド型不正アクセス検知サービスを提供し、ソニーグループや関西電力、せーするフォース等の支援(増資引き受け)で資金調達しながら拡大してきたようです。
政府系のキャッシュレス案件にも噛んでいるようですので、国策銘柄としても捉えられそうです。
カウリスの事業内容
カウリスは「情報インフラを共創し、世界をより良くする」というミッションを掲げ、マネー・ローンダリング及びサイバーセキュリティ対策事業の単一セグメント、SaaS型アルゴリズムサービスを提供しています。
犯罪のビッグデータをアルゴリズムと掛け合わせて、日本全体の犯罪データをプラットフォーム化し国民の生命・財産を守ることを目指しているようです。
Fraud Alertというサービスが主軸のようですね。
Fraud Alertの特徴は以下になります。
- マネー・ローンダリング対策・サイバーセキュリティ対策のSaaS
- Webブラウザ、Mobileブラウザ、スマートフォンアプリに対応
銀行、証券会社等の資金移動業、膨大な個人ユーザーを有する通信キャリア、ガス等のインフラ事業者、その他のサービス事業者に対して、サービスを提供し、業界を超えて対応可能のようですね。
導入時の必要コスト(サーバー設置費用、システム改修費用等)が低い点、サービス開始までの導入に要する時間が短期間である点、不正ユーザー情報の蓄積データベースへの共有APIが行える点が強みの3つとなります。
カウリスの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高は増加傾向にあります。
経常利益は2021年から黒字化しており、経常利益率は28.6%にも及び、サービスの付加価値が高いことが伺えます。
情報セキュリティの観点、マネー・ローンダリング対策の観点でカウリスのサービスは導入促進が今後も見込まれますね。
一方契約企業数は以下の推移となっており、2023年12月期末は前年対比で鈍化しているようなので、今後の伸びは新規顧客の開拓にかかっていると考えられます。
またIPOでの調達資金の使途としては、プロダクトであるFraud Alertの開発及び運用費及び借入金の返済に充当される予定とのことです。
セキュリティ対策はサービスの継続的な改修が必要な分野なので、必要経費ですね。
まとめ
今回はIPO銘柄カウリスについて調査してみました。
- セキュリティ対策ソフトで実績あり
- 多くの業界の企業への導入が進んでおり、セキュリティ情報は応用できる
- 成長のカギは新規顧客開拓
セキュリティ対策ソフトは一度導入してしまえば、その後も継続的に収益を上げられるサブスクリプションモデルの場合が多いので、契約企業数が増加するごとに、収益分が増加していくでしょう。
セキュリティ分野は国策としても注目度が高いので、上場後は人気化が予想されます。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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