こんにちは。きんかぶるーむです。
2024年12月のIPO案件で、メモリー開発関連会社が12/18(水)に東証プライム市場に上場します。
【企業名】キオクシアHD、Kioxia Holdings Corporation(証券コード:285A)
初値、公開価格未定。
期間(180日)でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
2024年は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、キオクシアHDの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:X/5点
- 成長性:2点
- 市況は良いものの、シェア伸ばせるかどうか
- 独自事業性:3点
- メモリーデバイスで強み。AI、自動運転向けを開発
- 初値期待値:X点
- 公募価格+%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
キオクシアHDの会社概要
会社沿革
- 2017年4月: 東芝のメモリ事業を会社分割により承継し、東芝メモリ株式会社として事業開始
- 2019年3月: 東芝メモリ株式会社からの単独株式移転により、東芝メモリホールディングス株式会社(現キオクシアホールディングス株式会社)を設立
- 2019年10月: キオクシアホールディングス株式会社に社名変更
*有価証券報告書より抜粋して作成
2017年2月、東芝のメモリ・SSD事業の承継を目的として、東芝メモリ株式会社(旧東芝メモリ株式会社)が設立されました。
2017年4月、東芝から社内カンパニーであるストレージ&デバイスソリューション社のメモリ事業(SSD事業を含み、イメージセンサ事業を除く)を会社分割により承継し、東芝メモリ株式会社として正式に発足しました。
2019年3月1日、東芝メモリ株式会社(現キオクシア株式会社)からの単独株式移転により、東芝メモリホールディングス株式会社(現キオクシアホールディングス株式会社)が設立されました。
2019年10月1日、東芝メモリホールディングス株式会社からキオクシアホールディングス株式会社に社名を変更しました。同時に、東芝メモリ株式会社もキオクシア株式会社に社名を変更しています。
フラッシュメモリとSSD市場におけるリーディングカンパニーとして、技術革新と事業拡大を続けているようですね。
キオクシアHDの事業内容
キオクシアは、メモリ及び関連製品の研究開発、製造、販売、その他サービスを行う世界最大級のフラッシュメモリ専業プレイヤーです。
主な製品は以下の通りです。
- NAND型フラッシュメモリ(世界シェア約20%)
- SSD(ソリッドステートドライブ)
- その他メモリ関連製品
NAND型のフラッシュメモリは生成AI用でも注目されていますね。
アプリケーション別売上比率は以下の通りです。
- SSD & ストレージ: 41%
- スマートデバイス: 44%
- その他: 15%
製品開発計画
キオクシアHDは以下のような新製品の開発計画を立てており、今後の需要拡大を狙っています。
フラッシュメモリの進化
- 第8世代BiCS FLASH™の開発と市場投入
- CBA(CMOS directly Bonded to Array)技術
- OPS(On Pitch SGD)技術
を適用し、大容量化と高性能化を実現
- 業界初のQLC技術を採用したUFS 4.0フラッシュメモリ製品の量産開始
- 512GB容量で最大4,200MB/sのシーケンシャルリード性能
- スマートフォンやタブレット、PC、AR/VR、AI向けに適用
次世代メモリ技術
- 新しいDRAM技術「OCTRAM」の開発
- 酸化物半導体トランジスタを使用
- 従来のDRAMより低消費電力化を期待
SSD製品の強化
- エンタープライズ・データセンター向けPCIe® 5.0対応NVMe™ SSDの開発
- 2023年8月にサンプル出荷を開始
- 2023年12月にPCIe® 5.0とNVMe™ 2.0の認証を取得
研究開発体制の強化
- 2023年6月に横浜市内に新たな研究・技術開発施設を稼働
- フラッシュメモリとSSDの研究開発効率を向上
- 2024年4月に先端技術研究所を新設予定
- AI技術の基礎研究から応用
- 次世代メモリの研究開発
- 新規事業につながる技術創出
キオクシアHDはデータセンターやエンタープライズ向けSSD市場でのシェア拡大を目指すとともに、AI、IoT、自動運転などの新たな技術分野に対応する製品開発を進めています。
キオクシアHDの事業展望
- AIやIoT、自動運転技術などの技術革新に伴い、世界で生成、蓄積、活用されるデータ量が爆発的に増加しており、フラッシュメモリの需要拡大が見込まれています。
- 北上工場(岩手県北上市)の新製造棟の稼働を2025年以降に予定しており、先端品の製造能力向上を目指しています。
- AIデータセンター向けの需要増加が見込まれる一方、システムを含めた提案力の向上が課題とされています。
ラピダスの北海道拠点が近いこともあり、岩手県での製造は注目を浴びそうですね。
キオクシアHDの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高・経常利益は減少傾向にあります。
直近2期は数千億円レベルの赤字を計上しているので、経営状況は心配になりますね。
しかし、2025年期は売り先の在庫調整が一巡したことや、生成AIによる需要増加で第一四半期時点で持ち直しているようです。
またIPOでの調達資金の使途としては、全額を同社の連結子会社であるキオクシア株式会社への投融資資金に充当する予定です。
具体的には、生産能力増強に係る設備投資を予定しています。
デジタルデータ量の増大に伴うフラッシュメモリの需要増加に対応し、競争力の強化を図る考えです。
まとめ
今回はIPO銘柄キオクシアHDについて調査してみました。
- 東芝から会社分割で東芝メモリとして前身が発足
- ターゲットは自動運転、生成AI市場
東芝を前身としており、投資家からの注目度は高いものの、評価はイマイチなのかもしれません。
メモリ関連で国産という立場なので、政策関連銘柄として注目を浴びそうです。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
コメント