2023年のIPO案件で、がん細胞研究関連会社が2023/6/28に東証グロース市場に上場しました。
【企業名】ノイルイミューン・バイオテック(証券コード:4893)
他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
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早速どのような企業なのか調査し、ノイルイミューン・バイオテックの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:3.33/5点
- 成長性:4点
- がん細胞研究
- 独自事業性:3点
- がん細胞研究に強み
- 初値期待値:1点
- 公募価格-6.1%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
ノイルイミューン・バイオテックの会社概要
会社沿革
- 2015年4月: 国立がん研究センターと山口大学発のベンチャー企業として東京都中央区に設立
- 2015年10月: 山口大学より次世代型CAR-T細胞プラットフォーム技術の独占実施許諾を取得
- 2017年8月: 武田薬品工業と共同研究開発に関する提携
- 2018年12月: 武田薬品とNIB102及びNIB103導出に関するライセンス契約を締結
- 2022年1月: 自社パイプラインNIB101の第I相臨床試験を開始
- 2023年6月: 東京証券取引所グロース市場へ上場
ノイルイミューン・バイオテックの事業内容
ノイルイミューン・バイオテックは、CAR-T細胞療法を主軸とするがん免疫療法の開発を行っています。
PRIME技術を応用したCAR-T細胞という最新のがん免疫療法を介して、固形がんに対する安全かつ有効な治療薬を開発する事業を展開しています。
主な事業モデルは以下の2つです。
- 自社創薬: 自社が主導して創生する医薬品開発
- 共同パイプライン: PRIME技術を他社にライセンスして医薬品開発を進める
PRIME技術を基盤として、固形がんの治療を目的とした様々な遺伝子改変免疫細胞療法の開発を進めています。
今後も研究開発を進め、新たな治療法の開発や既存パイプラインの進展が期待されます。
ノーベル賞や再生医療との絡みで今後も注目を浴びそうですね。
ノイルイミューン・バイオテック株式会社とタカラバイオ株式会社は、2024年9月25日にNIB103の共同開発に関する業務提携契約を締結しました。この提携の主な詳細は以下の通りです:
- 提携の目的:
- NIB103の国内における製造体制の確立
- 開発の効率化と加速化
- 役割分担:
- タカラバイオ:
- NIB103の治験用製品および上市後の商業用製品の独占的製造
- 治験用製品の製造に関連する費用負担
- ノイルイミューン:
- 日本国内におけるNIB103の製造を除く開発業務
- 上市後の販売を独占的に担当
- 開発および販売に関連する費用負担
- タカラバイオ:
- 権利:
- 海外におけるNIB103の開発、製造、販売に関する全ての権利は引き続きノイルイミューンが独占的に所有
- 製品概要:
- NIB103は、ノイルイミューン独自のPRIME技術を搭載したCAR-T細胞
- トリプルネガティブ乳がんや大腸直腸がん、卵巣がん、すい臓がんの一部に発現が認められるMesothelinを標的
- 対象患者数は日本で年間約60,000人、海外を含めると約367,000人と想定
- 今後の展開:
- 両社は本契約に基づきNIB103の製造を速やかに開始
- 固形がんに有効ながん免疫療法薬の実現を加速
- 治療法がない患者へ早期に有効な治療法を提供することを目指す
この提携により、ノイルイミューンの革新的な技術とタカラバイオの製造経験が組み合わさり、NIB103の開発が加速することが期待されますね。
ノイルイミューン・バイオテックの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高
2021年12月期: 1億円
2022年12月期: 6.25億円 (+525.0%)
2023年12月期: 3.16億円 (-49.4%)
経常利益
2021年12月期: -7.92億円
2022年12月期: -3.84億円 (赤字縮小)
2023年12月期: -11.27億円 (赤字拡大)
またIPOでの調達資金の使途としては、以下が挙げられています。
- 自社パイプラインNIB101の開発費: 2023年12月期から2025年12月期にかけて計1,977百万円
- 自社パイプラインNIB104以降の非臨床試験にかかる費用: 2023年12月期と2024年12月期に計60百万円
- 新規パイプライン創製及び他家技術、培養技術等にかかる研究費: 2023年12月期から2025年12月期にかけて計420百万円
まとめ
今回はIPO銘柄ノイルイミューン・バイオテックについて調査してみました。
- バイオ企業として認知
- がん細胞の研究で強み
上場後は右肩下がりの株価でしたが、がん治療やバイオ銘柄の活況に合わせて株価が変動しています。
今後のさらなる成長に期待です。
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それではまた。
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