【メーカー支援/3Dプリンタ】SOLIZEの将来性や業績推移は?

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【メーカー支援/3Dプリンタ】IPO 5871 SOLIZEの将来性や業績推移は? IPO分析

こんにちは。きんかぶるーむです。

2024年2月のIPO案件で、設計支援、3Dプリンターによる製品製作関連会社が2/7(水)に東証スタンダード市場に上場します。

2024年初のIPO上場になるので、初値の上昇に期待がかかります。

前回の上場から期間が空いているので、注目度が高く資金が集まりやすいのが特徴ですね。

【企業名】SOLIZE(ソライズ、SOLIZE Corporation)(証券コード:5871)

初値は2020円で公開価格1470円を37.4%上回りました。取引初日は2520円でストップ高で引けています。

2024年の1発目で注目度も高いですね。

期間(180日)でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。

昨年2023年初の上場はテクノロジーズ(5248)で初値の上昇率は265%にも及んでいます。(2023年のIPO上場初値騰落率ランキング4位)

また、2件目のプライムストラテジー(5250)も125%の上昇で人気化しています。

☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。

早速どのような企業なのか調査し、SOLIZEの特徴を確認していきます。

この記事でわかること
  • SOLIZEの会社沿革と事業内容
  • SOLIZEの業績とIPO資金用途
  • SOLIZEの将来性
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総合評価

総合評価:4/5点

  • 成長性:4点
    • 売上高の成長性高い
  • 独自事業性:4点
    • 3Dプリンターを活用したコンサルや設計支援で独自性高い
  • 初値期待値:4点
    • 公募価格+37.4%

*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。

SOLIZEの会社概要

3Dプリンター イメージ図  設計

会社沿革

年月概要
1990年7月千葉県船橋市に株式会社インクス(現SOLIZE社)を設立
1990年12月3D Systems Corporation社の光造形システム「SLA250」を導入し、光造形による試作事業を開始.製品開発工程における3Dデータ活用のため、3D CADエンジニアリングサービスを開始
1993年10月3D Systems Corporation社と日本における販売代理店契約を締結
1997年10月神奈川県川崎市高津区にR1/高速試作センター1(光造形・粉末造形工場)を設置
1998年12月東京都大田区にK1/高速金型センター第1工場(金型製造・成形工場)を設置(2008年7月閉鎖)
1999年3月株式会社インクスエンジニアリングサービス(出資比率100%、現SOLIZE社)を設立
1999年7月株式会社インクスエンジニアリングサービスが特定労働者派遣事業届出
2001年11月東京都大田区にK2/高速金型センター第2工場(金型製造工場)を設置(2008年7月閉鎖)
2002年7月開発製造工程の改革コンサルティングへの需要の高まりを受け、コンサルティング部門(現SOLIZE Innovations事業部)を設置
2005年8月「ものづくり日本大賞」経済産業大臣賞受賞
2006年10月愛知県豊田市にR2/高速試作センター2(光造形・粉末造形工場、現名称:豊田工場)を設置
2007年11月株式会社インクスエンジニアリングサービスが株式会社インクスエンジニアリングに商号を変更
2009年2月東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立て
2009年11月民事再生法に基づく再生計画の認可決定が確定
2012年9月中国現地法人 英知創機械科技(上海)有限公司(出資比率100%、現連結子会社)を設立
2012年11月東京地方裁判所より民事再生手続終結決定を受領
2013年3月SOLIZE Innovationsカンパニー(現SOLIZE Innovations事業部)が情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001:2005及びJISQ27001:2006を取得
2013年4月SOLIZE株式会社に商号を変更
株式会社インクスエンジニアリングがSOLIZE Engineering株式会社に商号を変更
会社分割によりマニュファクチュアリング事業を分社化、SOLIZE Products株式会社(出資比率100%、現SOLIZE社)を設立
2014年9月インド現地法人 SOLIZE India Private Limited(出資比率100%、2018年7月より清算手続中)を設立
2015年3月SOLIZE Innovationsカンパニー(現SOLIZE Innovations事業部)及びSOLIZE Engineering株式会社が情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001:2013及びJISQ27001:2014を取得
2015年4月神奈川県横浜市都筑区にTC/テクニカルセンター(金属造形工場、現名称:横浜工場)を設置
2015年11月米国現地法人 SOLIZE USA Corporation(出資比率100%)を設立
2016年5月インド、米国においてエンジニアリングサービス事業を展開するCSMグループ(CSM Software Private Limited(現SOLIZE India Technologies Private Limited)、CSM Software USA,LLC(2018年10月、CSM Software USA,Inc.に株式会社化、現SOLIZE USA Corporation))の株式・持分を取得し子会社化(2社ともに出資比率100%、現連結子会社)
2016年8月神奈川県川崎市高津区のR1/高速試作センター1(光造形・粉末造形工場、現名称:大和工場)をGlobal Engineering Center-Yamatoに集約
2017年1月東京都千代田区のSOLIZE Engineering株式会社の本社機能をGlobal Engineering Center-Yamatoに集約(特定労働者派遣事業許可:派14-306026に変更、2018年2月に労働者派遣事業許可:派14-301787に変更)
2018年4月研究開発部門としてSOLIZEテクノロジーラボを設置
2018年11月株式会社日本HPと日本における販売代理店契約を締結
2018年12月米国現地法人CSM Software USA,Inc.がSOLIZE USA Corporationを吸収合併した後、合併後の新会社の社名をSOLIZE USA Corporationに変更
2019年6月インド現地法人 CSM Software Private Limitedの社名をSOLIZE India Technologies Private Limitedに変更
2021年1月SOLIZE社を吸収合併存続会社、完全子会社であるSOLIZE Engineering株式会社及びSOLIZE Products株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施(労働者派遣事業許可:派13-315070に変更)
*有価証券報告書より抜粋して作成

1990年に創業され、3D関連事業や人材関連事業を通じて事業拡大してきたようです。

主要国であるインド、中国、アメリカにも既に拠点を構えており、海外展開意欲も高い企業であると見受けられます。

2009年に世界金融危機(リーマンショック)の影響を受け、民事再生手続きを行っているようです。

再生手続にあたっては、諸々の経費削減(本社ビルの移転、工場の売却、人件費の削減など)を実施し、民事再生手続開始申立て前に在籍の取締役がすべて退任、株主責任を明確化する趣旨で100%減資を行っています。

3D CADを基軸とした金型の設計・試作・製造や製造工程の効率化を実現するコンサルティングサービスを行っていた当時ですが、世界不況の波を押し返すことができなかったようです。

SOLIZEの事業内容

3Dプリンター 設計支援 モノづくり

SOLIZEはモノづくりのエンジニアリングパートナー企業として、試作設計から生産準備、最終製品製作まで幅広く支援でき、ソフトウエア開発やサイバーセキュリティへの対応としてのデジタルリスクマネジメントまで全工程をカバーできることが強みになります。

事業はデザイン事業とマニュファクチュアリング事業の2つで構成されています。

  • デザイン事業
    • 直接的に顧客企業の製品開発をサポートする「エンジニアリングサービス」
    • 顧客企業の競争優位性確保を支援する「コンサルティングサービス」
  • マニュファクチュアリング事業
    • Additive Manufacturing技術導入支援
    • 樹脂・金属3Dプリンティング

デザイン事業

製品設計については、メーカーを中心にデザインから設計、解析、試作、金型製造、生産に至る製品開発工程へのエンジニアリングサービスを提供しています。

また、3D CAD等のデジタル技術を有効活用したツール開発サービスを提供していることも特徴になります。

AI搭載のSaaSプロダクト、ソフトウエアの導入コンサルティングも用いて、企業パフォーマンスの向上支援に貢献しています。

近年は、カーボンニュートラルへの取り組みを背景に、環境に配慮した設計も重要となってきているので、設計段階で優位性を持てる可能性がありますね。

また、解析業務も行っており、高性能、開発コスト抑制にむけた最適な設計で、開発期間を短縮するための、構造解析・機構解析・熱流体解析・電磁界解析などの幅広い解析を行っていることが特徴です。

その他、EV、IoT関連の制御プログラムやXR(VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実))領域も手掛けており、事業テーマ性も広いことがわかりますね。

マニュファクチュアリング事業

長年蓄積してきた3Dプリンティングにおける技術とノウハウを用いて、保有する3Dプリンター等の造形設備を活用し、製品開発における評価・検証等に使用される試作部品や、最終製品に使用される量産部品の提供を行っています。

顧客ニーズに合わせて、最適な工法、技術提案できる強みがあるようですね。

SOLIZEの業績推移

業績推移は以下の通りです。

SOLIZE 2018年12月期から2022年12月期の業績推移

売上高・経常利益は2021年度から急速に増加傾向にあります。

これは子会社を吸収合併した影響によるものなので、2021年からの業績が現在のSOLIZEになります。

成長性としては、2022年12月期にも売上は増加しているため、事業の引き合いが増加しているものと考えられます。

SOLIZEが属する事業の関連として、自動車完成車メーカーにおける研究開発費及び、3Dプリンター市場は成長傾向にあり、2022年度の規模はそれぞれ3.3兆円、2250億円となっています。

今後もEV化の流れや、メーカーごとにカスタマイズされた少量生産の部品が必要となるであろうことから、市場環境は良好と考えられます。

またIPOでの調達資金の使途としては、デザイン事業におけるエンジニアの育成やマニュファクチュアリング事業で必要となる設備投資等に充当されるようです。

企業価値の向上に取り組むようですね。

まとめ

3Dプリンター作成 小物 部品

今回はIPO銘柄SOLIZEについて調査してみました。

  • リーマンショックで民事再生を挟んでいるが、メーカーを中心とした支援で事業拡大
  • 3Dプリンターをはじめコンサルティングサービスで全工程にわたりサポート可能
  • 成長のカギはカーボンニュートラル設計での優位性確保

日本メーカー根強い人気があることに加え、3Dプリンターでの事業活用という希少性から人気化するのではないかと感じています。

事業環境が良好なことも今後の成長には期待できそうです。

上場後の値動きに注目です。

☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。

☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。

それではまた。

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