こんにちは。きんかぶるーむです。
2025年2月のIPO案件で、後継者問題関連会社が2/5に東証グロース市場に上場しました。
【企業名】技術承継機構(証券コード:319A)
初値は2700円となり、公開価格2000円を上回りました。
期間(90日or180日)か公開価格の1.5倍でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
2024年は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、技術承継機構の特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:X/5点
- 成長性:4点
- 独自事業性:3点
- m&a業界では珍しくない
- 初値期待値:4点
- 公募価格+35%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
技術承継機構の会社概要
会社沿革
• 2018年7月: 中小製造業の技術承継を目的として設立。
• 2019年~2024年: 計10社の製造業を譲受(例: 豊島製作所、東洋マーク、京和精工など)
*有価証券報告書より抜粋して作成
2018年創業で比較的若い会社です。
6年間で10社の製造業譲受に携わっていますが、案件の大小は不明です。
技術承継機構の事業内容
技術承継機構は主に以下の2つで成り立っています。
• 製造業および関連企業の譲受と経営支援。
• 中小製造業の後継者不足やIT化の遅れを改善し、技術を次世代に繋ぐことがミッション
競争力の特徴としては以下が挙げられます。
1. 独自のビジネスモデル
• 中小製造業の技術承継に特化し、後継者不足や経営課題を抱える企業を譲受することで、他社が参入しにくい市場を開拓しています。
• 譲受後はIT化や効率化を進めることで、収益性を向上させています。
2. M&Aによる規模拡大とシナジー効果
• 継続的なM&A戦略により、グループ全体での事業シナジーを実現しています。これにより、譲受企業の収益性向上や市場シェア拡大を図っています。
3. 競合他社との差別化
• 一般的なファンドとは異なり、単なる買収ではなく、技術やノウハウの継承を目的とした長期的支援が強みです。
• 特定分野で高い技術力を持つ企業をターゲットにしているため、独自性が高い事業ポートフォリオを構築しています。
4. 市場ニーズへの対応力
• 国内市場縮小への対応として、海外展開や新規市場開拓にも注力しており、成長余地が期待されています。
技術承継機構の事業展望
• 国内市場縮小を見越し、海外事業拡大を強化。
• ダナハー規模を目指し、利益率向上やIT人材活用による効率化を推進
技術承継機構の業績推移
業績推移は以下の通りです。
• 2020年12月期
• 売上高:4,500百万円
• 経常利益:300百万円
• 2021年12月期
• 売上高:5,800百万円
• 経常利益:420百万円
• 2022年12月期
• 売上高:6,804百万円
• 経常利益:541百万円
• 2023年12月期
• 売上高:9,327百万円
• 経常利益:926百万円
• 2024年12月期
• 売上高:11,051百万円
• 経常利益:1,548百万円
売上高・経常利益は増加傾向にあります。
利益率も10%程度と高めですね。M&A関連ではもう少し求められるかもしれませんが。
• 売上高は毎年増収を続けており、特に2023年から2024年にかけて約18.5%増加。
• 経常利益も大幅に成長しており、2024年には前年比67.2%増となり、過去最高益を更新。
またIPOでの調達資金の使途としては、m&aの待機資金が挙げられています。
案件の機会を逃さないために必要な資金ですね。
まとめ
今回はIPO銘柄について調査してみました。
- 新会社となってから日は浅いが、m&aで実績あり。
- ターゲットは中小企業の製造業。
- 。成長のカギは海外市場での成功
目新しさの面から人気化するのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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