こんにちは。きんかぶるーむです。
2025年7月のIPO案件で、関連会社が7/24に東証グロース市場に上場します。
【企業名】フラー(証券コード:387A)
初値は5200円となり、公開価格1170円を大きく上回りました。
2025年IPOトップの上昇率になります。
期間(90日or180日)か公開価格の1.5倍でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
数年前に上場したアプリ開発のヤプリと電通グループが大株主に名を連ねています。
2025年は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、フラーの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:3/5点
- 成長性:2点
- 2024年決算期での売上鈍化が懸念
- 独自事業性:2点
- 地方創生では独自性あるものの既存サービスと競合
- 初値期待値:5点
- 公募価格+344.4%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
フラーの会社概要
会社沿革
• 2011年11月:茨城県つくば市で創業、渋谷修太氏が代表取締役に就任
• 2012年9月:スマートフォン端末管理アプリ「ぼく、スマホ」リリース
• 2013年4月:アプリ分析レポート開始(後のApp Apeの原型)
• 2014年10月:千葉県柏市「柏の葉」へ本社移転
• 2014年11月:アプリ分析ツール「App Ape」ダッシュボードリリース
• 2016年11月:社名をフラー株式会社に変更
• 2017年5月:第一号クライアントワーク「長岡花火公式アプリ」提供
• 2020年9月:代表2名体制へ(渋谷修太会長、山﨑将司社長)
• 2020年11月:本店を新潟県に移転、柏の葉本社と新潟本社の2本社体制へ
• 2021年1月:KDDIと資本業務提携
*有価証券報告書より抜粋して作成
アプリ関連事業で事業拡大してきたようです。
2021年にはKDDIと資本業務提携するなど、大企業とのコネクションも持ち合わせていそうです。
フラーの事業内容
主に以下の2つの事業で成り立っています。
デジタルパートナー事業: 顧客企業のDX推進、モバイル変革(MX)支援
• 事業開発コンサルティング
• UI/UXデザイン
• システム・アプリ開発~運用まで一気通貫
アプリ分析サービス「App Ape」: アプリ利用動向データのSaaS型提供、競合調査や市場分析用途
顧客のDX推進コンサルティングとアプリ利用のデータ解析等、企業のDX促進の動きとマーケティング関係がメインになっています。
ヤプリとのシナジーもありそうですね。
フラーの事業展望
国内拠点において、地方での拡大意欲があるようです。
• 地方創生と多様な雇用創出を掲げ、千葉・新潟の2本社体制を強調
• IPO(新規上場)を「成長の通過点」と位置付け、上場による知名度と社会的信用を活かして
• 優秀人材の獲得
• 取引先との関係強化
• 今後、さらに事業拡大と追加資金調達(POなど)を視野に入れる成長路線
追加での資金調達は株価的にはマイナス要素かもしれません。
フラーの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高・経常利益は増加傾向にありますが直近2024年決算期は鈍化しています。
黒字化しているので、事業の継続性はありますが、成長性の面では期待はずれかもしれません。
またIPOでの調達資金の使途としては、人材採用費(エンジニア・デザイナーなど)が挙げられています。
顕著な事業投資や設備投資ではなく、持続的な人材確保を重視されているようです。
まとめ
今回はIPO銘柄フラーについて調査してみました。
- DXコンサルやアプリ分析で事業拡大
- ターゲットは地方創生
- 売上高成長が直近鈍化
DX系のサービス関連は初値が伸びやすい点に加えて、売り出し株数が限られていたことから、初値は大きく公募価格をこえていきました。
期待度は高いですが、それに見合う成長性が必要となりますので、ハードルは高そうです。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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