こんにちは、きんかぶるーむです。
2024年6月のIPO案件で、医療経営サポート関連会社が6/11(火)に東証グロース市場に上場します。
【企業名】株式会社D&Mカンパニー、D&M COMPANY CO.,LTD(証券コード:189A)
D&Mカンパニーは公開価格1000円を30.8%上回る1308円で初値を付けました。
期間(90日or180日)か公開価格の1.5倍でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
2024年は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、D&Mカンパニーの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:3.33/5点
- 成長性:4点
- 売上高はきれいな右肩上がり。利益率は20%超をキープ。
- 独自事業性:3点
- 医療関係の債権買取ビジネス
- 初値期待値:3点
- 公募価格+30.8%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
D&Mカンパニーの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2015年11月 | 大阪府大阪市中央区に診療・介護報酬債権等買取事業を目的として、株式会社D&Mカンパニー(資本金30,000千円)を設立 |
2017年8月 | 貸金業を開始 |
2018年4月 | 個人向自社割賦債権買取事業を目的として株式会社コンフィアンスを設立 |
2019年7月 | 人材事業を目的として株式会社クロステラ(現・連結子会社株式会社D&Mキャリア)を設立 |
2019年12月 | 有料職業紹介事業を開始 |
2020年1月 | 株式会社コンフィアンスにて、貸金業を開始 |
2020年12月 | 債権の買取り及び管理業、経営コンサルティング業務、各種動産のリース、賃貸借、売買(割賦販売を含む)及び保守管理を目的として、現・連結子会社株式会社D&Mパートナーズを設立 |
2021年1月 | 株式会社クロステラの社名を株式会社D&Mキャリアに変更し、有料職業紹介事業及び労働者派遣事業を開始 |
2021年2月 | 医療関係事業へ経営資源を集中させるため、株式会社コンフィアンスの全株式を売却 |
2021年6月 | 株式会社D&Mパートナーズにて、貸金業を開始 |
2022年10月 | 株式会社D&Mパートナーズにて、高度管理医療機器等販売業・貸与業を開始 |
D&Mカンパニーは2015年に創業され、貸金業から事業拡大してきたようです。
現在は医療関係事業に注力しているようです。
2021年2月の出来事のようなので、コロナ禍を機に医療関係事業にシフトした形ですかね。
D&Mカンパニーの事業内容
D&Mカンパニーは「人の願いを叶える会社たる」を理念に掲げ、医療機関等に対する経営サポート事業を行っています。
事業を構成する主要なサービスは以下の3つになります。
- F&I(ファイナンス&インベストメント)
- 診療・介護報酬債権等譲渡に基づく資金支援
- 各種動産のリース
- C&Br(コンサルティング&ビジネスリノベーション)
- 経営診断
- コスト削減コンサルティング
- HR&OS(人材&アウトソーシング)
- 医療・介護事業者の経営層、管理人材紹介
- 医療・介護事業者の事務系やヘルパー系人材派遣
- 医療・介護事業者からのアウトソーシングの受託
サービスの進め方としては、先ずはコンサルティングを実行し、顧客の課題と問題点をあぶり出し、その解決策の提供で上記3つを利用してもらうという流れのようです。
コンサルティングや経営層とのヒアリングにより経営改善に必要なサービスや潜在的人材ニーズを把握できることから、付加価値の高いサービスを提供できることが強みとなっているようです。
債権買取サービスは医療機関が必要な時期に資金調達できる手段として、需要があるようです。
一般に債権買取はすでに確定したものを買取るようですが、D&Mカンパニーは所属従業員のスキルを活かすことで、
地域インフラとしての必要性や持続可能性があるか、また事業者等の再生が可能か等を見極め、積極的に将来債権を買取る点が特徴となります。
未回収となるリスクは付きまといますが、この見極めができる点が他社との差別化になりますね。
D&Mカンパニーの業績推移
直近5期の業績推移は以下の通りです。
売上高は右肩上がりで増加しており、経常利益も高水準で、利益率は20%以上をキープしています。
売上高の成長性としては非常に高いものがありますね。
ひとつ気になる点としては、従業員の状況が以下になるのですが、平均年齢が51.8歳と非常に高齢になっている点です。
従業員の経験と目利きによるスキルが事業の特徴となっているので、社内でのノウハウ蓄積や標準化が必須になりますね。
今後の成長は必要人員の確保と育成が課題になりそうです。
またIPOでの調達資金の使途としては、借入金の返済に充当されるようです。
診療・介護報酬等債権の買取時に原資調達が必要であり、金融機関からの新規借入余力を確保することを目的とするようです。
まとめ
今回はIPO銘柄D&Mカンパニーについて調査してみました。
- 設立から10年と間もないが、医療関係の債権買取などの経営サポートを事業化
- 売上成長と利益成長は安定
- 成長のカギは必要人員の確保と教育
債権買取という新しいタイプでの事業展開で、目新しさの面から人気化するのではないかと感じています。
コロナ禍もあり、経営面で課題を感じた企業や医療団体も多いであろうことから、今後ニーズも増加していくものと考えられます。
上場後の値動きに注目です。
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それではまた。
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