こんにちは。きんかぶるーむです。
2023年6月のIPO案件で、DX支援サービス関連会社が6/23(金)に東証グロース市場に上場しました。
【企業名】ARアドバンストテクノロジ株式会社(AR advanced technology, Inc.、A.R.I.、証券コード:5578)
公募価格:1260円
初値:3950円
初値は大きく上昇しました。
期間(180日)でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
2023年6月は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
IPO上昇率でもトップクラスのアイデミーやブリッジコンサルティンググループなどです。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、ARアドバンストテクノロジの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:3.67/5点
- 成長性:3点
- 売上高の伸びは順調。利益率が少し低め。
- 独自事業性:3点
- DX企業としての強みは、他社でも標準使用できる自社のDX対応製品を保有していること
- 初値期待値:5点
- 公募価格+213.5%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
ARアドバンストテクノロジの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2010年1月 | 東京都中央区八丁堀に当社を設立(資本金10,000千円) |
2010年4月 | 東京都渋谷区道玄坂に東京支社を開設 |
2010年12月 | 技術連携及び事業連携による業容拡大のため、株式会社和びす(現株式会社エーティーエス、現連結子会社)の株式を取得 |
2014年12月 | ファイルサーバ容量可視化・分析システム「ZiDOMA data(ジドーマ データ)」提供開始 |
2015年5月 | 株式会社和びすを人材サービス業へと業態転換し、商号を株式会社エーティーエスに変更 |
2017年6月 | AIチャットボットサービス「LOOGUE FAQ(ローグエフエーキュー)」提供開始 |
2017年9月 | NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)公募事業において、「人工知能による診療科推論等の調査研究」(株式会社島津製作所との共同研究)が、優秀賞・審査員特別賞を受賞 |
2020年1月 | Amazon Web Services(AWS)の「AWS Partner Network(APN)アドバンストティアサービスパートナー」認定を取得 |
2020年12月 | AIチャットボット、QA自動生成オプション「LOOGUE NoQA(ローグノーキューエー)」提供開始 |
2021年6月 | クラウドコンタクトセンター分析管理サービス「Mieta(ミエタ)」提供開始 |
2022年7月 | AWSの「AWS Well-Architectedパートナープログラム」認定を取得 |
2022年9月 | AWSの「Amazon Connectサービスデリバリープログラム」認定を取得 |
2022年9月 | AWSの「AWS 200 APN Certification Distinction」認定を取得 |
2023年1月 | 技術特化型パッケージブランド「cnaris(クナリス)」「dataris (デタリス)」を立ち上げ |
2023年2月 | ファイルサーバクラウド移行システム「ZiDOMA sync(ジドーマ シンク)」の提供開始 |
2023年2月 | AIドキュメント検索サービス「LOOGUE deepdoc(ローグディープドック)」の提供開始 |
2010年に設立され、AWS認定をはじめ、AIチャットボットなどのAI関連にも早期から手掛けてきているようです。
昨今話題の生成AIとも親和性がありそうな事業内容ですね。
ARアドバンストテクノロジの事業内容
ARアドバンストテクノロジは、「クラウド技術とデータ・AI活用によるビジネストランスフォーメーションデザイナーとして社会変革をリードする」を掲げ、
DX化のためのデジタルシフト、クラウドシフト等、顧客の課題解決に向けたサービスからなるDXソリューション事業を展開しています。
代表的なサービス、パッケージ名としては以下が挙げられています。
- 自社開発ソリューション
- 業務自律化・可視化のためのAIマルチエンジン、AIチャットボット「LOOGUE」
- ファイルサーバ統合管理ソリューション「ZiDOMA」
- クラウドコンタクトセンター分析管理サービス「Mieta」
- DX人材獲得のためのマッチングプラットフォーム「テクパス」
企業のコンサルティング関係も行っており、スポット型でソリューション提案をおこない、サービスメンテナンス、保守からストック型への移行で売上高を積み上げていくモデルになっていますね。
自社開発のDX製品についても、様々な顧客案件から得たFBや知見を活用し、カスタマイズしていくことで他社との競争優位性を保持しているようです。
ARアドバンストテクノロジの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高・経常利益は増加傾向にあります。
DX企業としては利益率が5%程度と少し低めの水準ですが、今後ストック型の収益が積み重なれば利益も増えてくるのでしょうか。
今後の成長、拡大の仕方には注目ですね。
市場環境としても、DXの流れが加速する中、非IT企業でのクラウド活用が拡大し、政府官庁のクラウド活用も2022年以降更に活性化していることから、良好であり、今後も堅調に拡大していくことが想定されます。
またIPOでの調達資金の使途としては、今後の事業拡大に向けた人材採用に充当する計画のようです。
2023年3月末時点で連結の従業員は483名となっており、他のIPO企業対比で上場仕立ての企業としては、人は集まっている方だと考えられますが、新事業や営業先開拓のためには必要投資ですね。
まとめ
今回はIPO銘柄ARアドバンストテクノロジについて調査してみました。
- 企業コンサルティングやDX、AI分野で強みを持つ
- 自社開発の製品がウリ
- 成長のカギはストック収益の積み重ね
AWSとの関連もあり、AI関連であることから人気化するのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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