こんにちは。きんかぶるーむです。
2024年10月のIPO案件で、3D技術関連会社が10/29(火)に東証グロース市場に上場します。
【企業名】株式会社Sapeet、Sapeet Inc.(証券コード:269A)
初値は2285円となり、公開価格の1500円を大きく上回りました。
期間(180日)でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
AI関連で期間のみでロックアップがかかっているのは珍しいですね。
AI企業のPKSHA TECHNOLOGY(パークシャ テクノロジー)、日本テレビや三菱UFJキャピタルが大株主に名を連ねています。
2024年は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、Sapeetの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:4/5点
- 成長性:4点
- 売上高成長高い
- 独自事業性:4点
- 健康器具で特異性あり
- 初値期待値:4点
- 公募価格+52.3%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
Sapeetの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2016年3月 | 3D技術を活用したバーチャルフィッティングサービス事業化を目的に東京都文京区本駒込に当社設立 |
2017年7月 | 3D技術を活用したEC導入向けネット試着サービス「Sapeet EC tool」の提供開始 |
2018年9月 | PKSHA Technologyが当社株式を取得し、連結子会社化。AIソリューション提供開始 |
2020年1月 | AI姿勢分析システム「シセイカルテ」のサービス提供開始 |
2021年4月 | 「シセイカルテ」に電子カルテ機能(現「マルチカルテ機能」)を追加 |
2021年10月 | 「シセイカルテ」に歩行分析・動作分析機能を追加 |
2022年5月 | JIS Q 27001:2014 (ISO/IEC 27001:2013)の認証を取得 |
2022年6月 | 接客支援システム「カルティチャット」のサービス提供開始 |
2023年2月 | 「シセイカルテ」の電子カルテ機能を高度カスタマイズし、「マルチカルテ」として単一でのサービス提供開始 |
2023年9月 | 商談支援ツール「カルティセールス」のサービス提供開始 |
2023年11月 | 現在地に本社を移転 |
2024年4月 | 日本テレビホールディングス株式会社等を引受先とする第三者割当増資を実施 |
2016年創業で非常に若い会社ですが、2018年にパークシャテクノロジーに子会社化されています。
親子上場の形になりますね。
2024年に日本テレビに第三者割当増資しており、メディア関係でのつながりがあることが特徴になります。
Sapeetの事業内容
Sapeetは、「ひとを科学し、寄り添いをつくる」をミッションとして掲げ、Expert AIを活用したAIプロダクト及びAIソリューションの提供を主な事業としています。
- AI及び3D技術を強みとし、画像認識、自然言語処理、機械学習/深層学習を中心に技術開発
- 「カルティクラウド」シリーズを提供し、接客・商談現場における”バラつき”の解消と顧客とのコミュニケーションのDX化を実現
- AIソリューションとして、顧客企業のニーズに合わせたプロダクト開発・支援・コンサルティングを提供
- AIプロダクトをSaaS型で顧客企業に提供
Sapeetの具体的な提供内容は以下になります。
- 体型サイズ推定技術の提供 〔身体分析アルゴリズム 体型推定ソリューション〕
- 寝具購買促進
- インタラクティブミラーを活用した店舗接客支援コンテンツの提供
- メールメッセージの自動生成
- AIロールプレイング
- 孤独・孤立相談支援
AI関連と健康関係のサービス内容で強みがありそうですね。
エコナビスタ(証券コード:5585)などが競合となりそうです。
事業展望
- AI技術、特にLLM(Large Language Models)や生成AIの活用を進める
- 専門家との協同により付加価値の高い専門的な技術・ノウハウ等のナレッジを蓄積し、「Expert AI」として提供
- AIソリューションの一気通貫での提供により、短期・中期の収益だけでなく、長期的な継続収入の獲得を目指す
- 受注単価の向上と継続率の改善に注力し、事業の安定成長を図る
Sapeetは、AI技術を活用した革新的なソリューションの提供を通じて、顧客企業のDX推進と業務効率化を支援し、持続的な成長を目指しています。
Sapeetの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高は急速に増加傾向の一方で経常利益は赤字が拡大しています。
先行投資的な研究開発、人材投資、マーケティング活動等により当期純損失を計上しており、安定的に利益を計上できるような収支構造にする必要があります。
AIプロダクトは研究開発やマーケティング活動が先行的に発生するビジネスモデルであり、現在は先行投資フェーズから回収フェーズに移行する端境期に当たるとの記述があるので、
ストック収益の売上向上等が必要になりそうですね。
またIPOでの調達資金の使途としては、以下が挙げられています。
- 更なる事業拡大を図るための設備投資
- 今後の財務戦略の柔軟性を確保するための借入金返済
まとめ
今回はIPO銘柄Sapeetについて調査してみました。
- AI関連企業として健康関係のプロダクトに強み
- ターゲットはDX需要企業
- 成長のカギはAI開発と健康サービスの売り上げ増加
ウェルネス業界の需要拡大により、Sapeetの業績にも追い風が吹いています。
健康関係は人気化しやすい背景もありますが、今後の業績拡大が必須になります。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
コメント