こんにちは、きんかぶるーむです。
2024年7月のIPO案件で、産業用ドローン関連会社が7/29(月)に東証グロース市場に上場します。
【企業名】株式会社Liberaware(リベラウェア)(証券コード:218A)
初値は454円となり公開価格の310円を46.4%上回りました。
期間(90日or180日)か公開価格の1.5倍でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
2024年7月は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
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早速どのような企業なのか調査し、リベラウェアの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:4/5点
- 成長性:4点
- 売上高は順調に増加
- 独自事業性:4点
- ドローン国策として注目
- 初値期待値:4点
- 公募価格+46.4%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
リベラウェアの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2016年8月 | 千葉県千葉市若葉区に株式会社Liberawareを設立 |
2018年2月 | 三菱地所株式会社、丸の内熱供給株式会社と共に自律飛行ドローンによる非GPS環境かつ狭小空間である地下トンネル内の点検実験を実施 |
2018年4月 | 狭小空間点検用ドローン「IBIS」を開発 |
2018年6月 | NEDO「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」に採択 |
2018年6月 | NEDO「AIシステム共同開発支援事業」に採択 |
2019年4月 | IBISのレンタルサービスを開始 |
2019年11月 | JR東日本スタートアッププログラム2019に採択 |
2020年3月 | 千葉県船橋市の図書館におけるAI蔵書点検システム試験導入にて、IBISによる書庫自動撮影検証を実施 |
2020年5月 | SII「令和2年度補正予算産業保安高度化推進事業費補助金」に採択 |
2020年5月 | IBISにてJR新宿駅における駅舎天井裏点検の実証実験を実施 |
2020年10月 | IBISのレンタルサービスに3次元化等の画像処理サービス等の新たなサービスを追加 |
2021年6月 | JISSUI「令和2年度補正予算(3次補正)産業保安高度化推進事業費補助金」に採択 |
2021年6月 | セントラル警備保障株式会社と小型ドローンを活用した設備点検・監視巡回サービスを協業開始 |
2021年7月 | JR東日本スタートアップ株式会社及びJR東日本コンサルタンツ株式会社との合弁会社CalTa株式会社を設立 |
2021年8月 | 凸版印刷株式会社と資本業務提携契約を締結 |
2022年5月 | 東京都港区に東京営業所を新設 |
2022年5月 | CalTa株式会社がデジタルツインソフトウェアサービス「TRANCITY」をリリース |
2022年7月 | 日本製鉄株式会社の製鉄所内大型構造設備にてIBISの運用を開始 |
2022年8月 | デジタルツイン事業を本格的に事業化 |
2022年8月 | NEDO「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現(ReAMo)プロジェクト」に参画 |
2023年6月 | 狭小空間点検用ドローン「IBIS2」をリリース |
2023年8月 | BIMサービスを開始 |
2023年8月 | 防爆認証特化型ドローンの開発に着手 |
2023年9月 | 総務省「マレーシアにおけるドローン及びデジタルツイン技術を活用したインフラ点検サービスの実証」に関する契約を締結 |
2023年12月 | 国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業に採択 |
2024年1月 | 令和6年能登半島地震において初期災害時支援活動を実施 |
2024年2月 | 国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業に採択 |
2024年2~3月 | 福島第一原子力発電所1号機格納容器内の内部調査を当社ドローンにより実施 |
2016年創業で、災害地域等でのドローン活用で事業展開してきたようです。
リベラウェアの事業内容
株式会社Liberawareは、産業分野に特化した非GPS型小型ドローンの開発を主な事業としています。
特に、屋内設備の点検を行うための狭小空間専用ドローン「IBIS」の開発と提供に注力しています。
以下は主な事業内容です。
- 非GPS型小型ドローンの開発: 屋内や狭小空間での点検を可能にするドローン「IBIS」の開発。
- IoT技術・人工知能を活用したシステム開発: ドローンの運用を支えるシステムの開発。
- 点検・測量ソリューションサービス: 小型ドローン「IBIS」を活用した点検・測量サービスの提供。
- ドローンの販売・レンタルサービス: 「IBIS」の販売およびレンタル。
- 映像加工・編集サービス: ドローンで取得した映像の加工・編集(距離計測、異常検知等)。
リベラウェアの強み
屋内ドローン飛行技術
当社のドローン「IBIS」は、狭く暗く危険な環境での飛行と撮影を可能にする技術を持ちます。
独自設計のカメラ、モーター、プロペラ、バッテリーを組み合わせ、屋内狭小空間での安定飛行を実現しています。
画像解析技術と他社連携
「LAPIS」システムを用いて、暗く粉塵が多い環境でも高精度な画像処理を行い、3次元化が可能です。
屋内外問わず、他社ドローンとの連携も進めています。
豊富な飛行・撮影実績
製鉄会社や鉄道会社などの重厚長大型産業での利用実績が豊富です。
他の機体では難しいプラントやインフラの点検を行い、独自のノウハウとデータを蓄積しています。
関連プロジェクト
Liberawareは、設立以来、複数の補助金や国家プロジェクトに採択されており、その主なものは以下の通りです。
- NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)関連プロジェクト:
- SII(環境共創イニシアチブ)関連:
- JISSUI(産業保安高度化推進事業費補助金)関連:
- 国土交通省関連:
- 総務省関連:
国内外での実証実験や事業展開にも活用されており、技術力は指折りと考えられますね。
リベラウェアの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高は急速に増加傾向ですが、利益面も急速に赤字傾向です。
赤字経営から脱却できておらず、今後もしばらくは赤字が続く気配ですね。
経営環境としては、サービスの提供先領域は、プラントメンテナンス・インフラメンテナンス・建設業界であり、施設・設備の老朽化・人手不足といった共通の課題を持っており、今後よりニーズが高まることが見込まれる市場であることから中長期では魅力的ですね。
またIPOでの調達資金の使途としては、以下が挙げられています。
- 事業拡大:新規事業の立ち上げ、新規拠点設立の資金
- 研究開発:新製品や技術の開発に必要な資金
- 運転資金:サーバー増強など
- 広告宣伝費
- 借入金返済
まとめ
今回はIPO銘柄リベラウェアについて調査してみました。
- 設立から8年目での上場
- ターゲットに主要取引先の数拡大
- 成長のカギはドローン活用市場の拡大
複数の国家プロジェクトにも採択されており、国策銘柄としての期待値もあります。
昨今の情勢不安から、防衛関連としても注目を浴びそうです。
8年ほど前からもドローン市場は噂になっていますが、そこまで市場規模が拡大してこなかったこともあり、売上が想定よりも伸びないリスクもあります。
2023年以降のIPOではブルーイノベーション(5597)やジェノバ(5570)などのドローン関連が上場していますが、株価は冴えない現状です。
上場後の値動きに注目です。
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それではまた。
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