こんにちは。きんかぶるーむです。
2023年10月のIPO案件で、リモートワーク・在宅勤務サービス関連会社が10/4(水)に東証グロース市場に上場します。
【企業名】キャスター(証券コード:9331)
キャスターの公開価格は760円です。(仮条件は720-760円)
初値は上場2日目の10/5に2319円をつけました。
公開価格の+205%になります。
大株主のロックアップが180日で設定されているので、上場後しばらくは需給が締まっていそうです。
2023年10月は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、キャスターの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:4.33/5点
- 成長性:4点
- 売上成長率は高い
- 独自事業性:4点
- リモートワークと人材、スキルシェア関連で独自性高い
- 初値期待値:5点
- 公募価格+206%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
キャスターの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2014年9月 | 日本市場のリモートワーカーに適正な環境を構築することを目的に東京都渋谷区渋谷に株式会社キャスターを設立 秘書・人事・経理など、多様な仕事をリモートアシスタントがトータルにサポートする「CASTER BIZ」サービス(CASTER BIZ アシスタント)提供開始 |
2015年11月 | 在宅勤務を前提として求職者と企業をマッチングしてリモート派遣を行う「在宅派遣」サービス提供開始 |
2017年4月 | インサイドセールス、カスタマーサクセス、営業事務などカスタマーエクスペリエンスの向上を支援する「CASTER BIZ contact」サービス提供開始 |
2017年9月 | リモート求人に限定して職業紹介を行う求人サイト「Reworker」サービス提供開始 |
2017年12月 | 経理部門のオンライン化や日常の経理業務まで幅広く支援する「CASTER BIZ 経理」サービス提供開始 |
2018年2月 | 採用活動のプランニング、スカウト、日程調整等、あらゆる採用業務を一括代行する「CASTER BIZ採用」サービス提供開始 |
2019年1月 | 月4万円から使用できるルーティン業務をメインとしてオンライン依頼ができる「My Assistant」サービス提供開始 |
2019年11月 | 顧客企業のマーケティングを設計から実行まで一気通貫で支援する「bizhike」(現CASTER BIZ セールスマーケ)サービス提供開始 |
2020年1月 | 入社、退職、給与計算、勤怠管理など日常の労務業務を一気通貫で対応する「CASTER BIZ 労務」サービス提供開始 |
2020年8月 | 既存のコンサルティング事業の強化を目的に株式会社wibからコンサルティング事業を譲受 |
2022年9月 | 「CASTER BIZ アシスタント」海外展開の開始。ベルリン支店の開設 |
2022年12月 | ドバイ支店の開設 |
2023年4月 | 「bizhike」の後継サービスとして、セールス、マーケティング、インサイドセールスなどのカスタマー対応を一気通貫で支援する「CASTER BIZ セールスマーケ」サービス提供開始 |
2014年に日本のリモートワークの現状に危機感を持ち、会社設立、サービス開始に至ったようです。
2020年頃にリモートワークや在宅勤務はコロナ禍を経て一気に拡大しましたが、サービスの先駆けとして事業が開始されています。
2023年現在はコロナ禍も落ち着き、ある程度出社勤務に戻った企業も多いと聞きますが、オンライン化は各企業でも急速に進み、導入が促進された結果、必要な機能は残したままハイブリッド型の働き方が推奨されています。
近年は日本のみならず、ドバイやドイツなどへの海外進出も実施して事業拡大しているようです。
キャスターの事業内容
「リモートワークを当たり前にする」というミッションを掲げ、リモートワーカーがより活躍できる環境構築にむけて、「あらゆる仕事のリモート化」の実現を目指して事業展開しています。
創業以降キャスターもフルリモートワークによる組織体制を行っているようです。
リモートワーク企業の鏡ですね。
キャスターは「WaaS事業」と「その他事業」の2事業を展開しており、国内のみならず海外にも範囲を広げ、リモートワークを推進する事業を展開しています。
WaaS事業
SaaSは聞いたことがあるけどWaaSは聞いたことがないなぁ…
聞きなれない言葉ですが、WaaS事業の「WaaS」とは、Workforce as a Serviceの略称になります。
適切なスキルをもつリソースをWorkforceと定義し、独自システムを用いて効率的に自動マッチングし、必要な時間だけ提供する新形態のサービスを「Workforceas a Service」としてサービス化しているようです。
社内におけるリモートワークによるノウハウの蓄積とリモートワークとリモートワーカーの活用により、サービスの基盤を築いているようで、
どこかの拠点に固定的な人員の配置をせずとも、遠隔地にいるリモートワーカーがその場にいるかのような御用聞きのサービス提供を行っています。
メインターゲットとしては、人的リソースの不足に悩む中小企業になり、リモートワーカー同士を繋ぐプラットフォームの役割を果たす事業を展開しています。
中小企業にとっては、特定人員のスキルやリソースを必要なだけ使用したいニーズがあり、WaaS事業であれば顧客企業は依頼ごとの個別のマネジメントや契約管理が不要であることからメリットを感じる場合が多いようです。
中小企業に対するマッチングサービスやコンサルティングサービスのようなイメージですね。
その他事業
顧客企業に向けて、各地に所在するリモートワーカーを派遣・紹介する、「在宅派遣」「Reworker」と呼ばれるサービスがあるようです。
人材には時間的・地理的制約を取り払い、広い選択肢を提供していることが特徴になります。
リモートワークを希望する求職者に対しても、リモート勤務可能な求人に限定をして提案することで、求職者のライフスタイルにあった多様な働き方の実現、提供に貢献しているようです。
時代背景にマッチしたサービスになりますね。
キャスターの業績推移
売上高は年3-4割程度の成長になり、急速に増加傾向にあります。
一方で、利益面は赤字が続いており、マーケティングにかかる広告費や販促費の負担が大きく、黒字化できていない状況のようです。
顧客企業稼働数は年々増加しており、2022年8月期で1046社に及ぶようです。
解約率自体は4%程度でこの数値を低くすることがストック性を上げ、黒字化する近道と言えそうです。
またIPOでの調達資金の使途としては、主に事業拡大のための広告宣伝費に充当する予定となっています。
サービスとしての認知度を上げていく方針のようですね。
まとめ
今回はIPO銘柄キャスターについて調査してみました。
- 2014年設立からリモートワーク関連事業で事業拡大
- 顧客ニーズにあった人材紹介、マッチングを行っており、ターゲットは中小企業
- 成長のカギは解約率の低下と認知度向上
リモートワーク特化事業で人材シェア関連のため、目新しさの面から人気化するのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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