こんにちは。きんかぶるーむです。
2023年11月のIPO案件で、眼鏡の製造販売関連会社が東証スタンダード市場に上場します。
【企業名】Japan Eyewear Holdings(ジャパンアイウェアホールディングス、JEH、証券コード:5889)
公開価格は1360円に決まりました。
上場日は11/16(木)になります。
初値は1271円(公開価格ー6.5%)になりました。
期間180日でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
2023年11月は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、Japan Eyewear Holdingsの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:2.33/5点
- 成長性:4点
- 直近決算期の売上高増加率高い
- 独自事業性:2点
- 既存店との違いは見られない。
- 初値期待値:1点
- 公募価格-6.5%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
Japan Eyewear Holdingsの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
1958年4月 | 福井県鯖江市に「金子眼鏡商会」を創業 |
1986年4月 | 「金子眼鏡株式会社」に法人化 |
1987年4月 | オリジナルブランド「BLAZE」コレクションスタート |
1995年9月 | 999.9ブランド創立 |
1996年4月 | 有限会社フォーナインズ設立 |
1997年5月 | 「SPIVVY」コレクションスタート,手作り眼鏡ブランド「泰八郎謹製」「恒眸作」スタート |
1998年3月 | ニューヨークの展示会において海外展開開始 |
2000年4月 | ニューヨーク・SOHO地区に、直営店「FACIAL INDEX NEW YORK」をオープン(閉店済み) |
2001年9月 | 直営店「FACIAL INDEX NEW YORK東京店」を丸の内・仲通りにオープン |
2002年9月 | 新たな眼鏡職人ブランド「小竹長兵衛作」「井戸多美男作」「佐々木與市作」スタート |
2003年3月 | 直営店「COMPLEX名古屋店」オープン |
2006年8月 | 自社工房「BACKSTAGE」設立 |
2008年8月 | 『もの作り文化継承』を目的とした直営店「THE STAGE」を大阪・淀屋橋にオープン |
2009年7月 | 自社工場「BACKSTAGE」竣工 |
2010年10月 | 新業態「金子眼鏡店」をスタート。1号店を羽田空港国際線旅客ターミナルにオープン。オリジナルブランド「金子眼鏡」コレクションスタート |
2012年9月 | 新業態「KANEKO OPTICAL」をスタート。1号店を福岡市博多区「キャナルシティ博多」内にオープン。 |
2015年9月 | フランスにおける直営店展開を目的として、フランス法人「KANEKO FRANCE SARL」を設立 |
2015年10月 | 株式会社イッセイミヤケとの協業による「ISSEY MIYAKE EYES PROJECT」スタート |
2016年4月 | パリ・マレ地区にフランス直営1号店「KANEKO LE MARAIS」をオープン |
2016年8月 | メタルフレーム製造の内製化を目的として、「株式会社栄光眼鏡」を子会社化 |
2019年3月 | 新工場「BASEMENT」竣工 |
2019年9月 | (フォーナインズグループ)東京ゲームショウ2019にて、ゲーミンググラス「PLAIDe」発表 |
2021年12月 | アジア地域における直営店展開を目指し、Japan Eyewear Holdings株式会社①の100%出資により中国法人「金子眼鏡(上海)有限公司」を設立 |
2023年4月 | 中国・上海において中国1号店となる武康庭376店をオープン |
2023年5月 | Lunettes Holdingsを存続会社としてJapan Eyewear Holdings株式会社と合併し、Japan EyewearHoldings株式会社に商号変更 |
Japan Eyewear Holdingsは金子眼鏡グループとフォーナインズグループから構成される企業になります。
創業は1958年にも遡り、老舗企業の一つとなります。
金子眼鏡グループは、国内のみならずニューヨーク(既に閉店済)や中国に進出した実績があり、グローバルに活躍できる企業となります。
フォーナインズグループは、ゲーミンググラス(eスポーツ用)の眼鏡を開発、売り出しており、技術力の面で注目を浴びているようですね。
Japan Eyewear Holdingsの事業内容
Japan Eyewear Holdingsは眼鏡の製造・販売を主な事業としており、世界トップクラスのラグジュアリー眼鏡ブランドとしての地位を確立することを目指しています。
金子眼鏡グループとフォーナインズグループから構成され、2023年1月期の連結売上のうち、約6割を金子眼鏡グループ、残りの約4割をフォーナインズグループが占め、国内外で直営店の積極展開を行っているようです。
それぞれのグループの特徴は以下になります。
金子眼鏡事業
眼鏡の企画・製造・販売がメイン。
2006年に一貫生産体制に移行したことで、顧客ニーズを素早く反映することが可能となり、売上高が飛躍的に向上し、高成長を遂げています。
2023年9月末時点で直営店舗80店(国内77店舗、フランス2店舗、中国1店舗)を運営しており、眼鏡産地「福井・鯖江」をコンセプトとして、クラシックなデザインを中心として、年齢・性別を問わず商品展開を行っていることが特徴になります。
フォーナインズ事業
高級ブランド眼鏡デザイン・販売がメイン。
2023年1月期の売上構成は、全体の約5割が取引先への卸販売、約5割が直営店を通じた小売販売になります。
2023年9月末時点で、都市部を中心に13の直営店舗(国内12店舗、シンガポール1店舗)を運営しており、客層は40代~50代の男性が多いようです。
『眼鏡は道具である。』をコンセプトに、機能性やモダンデザインに特化して商品展開を行っており、自社で企画・デザインを行い、製造は外部の協力工場に委託しています。
Japan Eyewear Holdingsの業績推移
売上高・営業利益は2023年1月期に急速に増加傾向にあります。
決算期ごとの国内店舗直営店の推移は以下の通りです。
決算期 | 2019年1月 | 2020年1月 | 2021年1月 | 2022年1月 | 2023年1月 |
金子眼鏡 | 57 | 61 | 63 | 67 | 74 |
フォーナインズ | 13 | 13 | 13 | 12 | 11 |
売上高増加は国内での金子眼鏡の出店数増加が寄与した形でしょうか。
両ブランドともに国内外での直営店出店を成長ドライバーとして考えており、出店先物件情報の共有化を通じてシナジーを追求していく戦略があるようです。
また今後、グローバル・ラグジュアリー・ブランドとして更なる成長を図るため海外展開を強化し、知名度向上からのインバウンド客取り込みを見据えているようですね。
日本国内への外国人客も増加しているので、知名度の向上は売上高増加に貢献すると推測されます。
IPOでの調達資金の使途としては、金子眼鏡グループの福井県鯖江市における新社屋及び新工場の建設のために全額を充当する予定とのことです。
新工場を増やして生産量増強を図るようですね。
まとめ
今回はIPO銘柄Japan Eyewear Holdingsについて調査してみました。
- 2つのブランドで知名度及び売上高増加
- 2つのブランドのターゲット層は異なり、全世代向け商品に対応できる体制
- 成長のカギは出店数増加、海外展開
市場としては地味ですが、日本産眼鏡の技術力、品質力の高さの面から、海外展開がうまく進めば人気化するのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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