こんにちは。きんかぶるーむです。
2025年2月のIPO案件で、宿泊予約関連会社が2/21に東証グロース市場に上場しました。
【企業名】ブッキングリゾート、Booking Resort Co., Ltd.(証券コード:324A)
初値は1550円、公開価格1240円ですので、大幅上昇しています。
期間(90日or180日)か公開価格の1.5倍でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、ブッキングリゾートの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:X/5点
- 成長性:4点
- 売上伸び率、利益率ともに高水準
- 独自事業性:4点
- 集客支援事業で独自性あり
- 初値期待値:4点
- 公募価格+25%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
ブッキングリゾートの会社概要
会社沿革
- 2013年5月:株式会社サカネットとして設立、経営者へのインタビューメディア事業を開始
- 2019年6月:集客支援事業を開始し、グランピング施設およびリゾートヴィラ等に特化した予約プラットフォーム「リゾートグランピングドットコム」を開設
- 2019年10月:株式会社ブッキングリゾートに商号変更
- 2023年2月:直営宿泊事業を開始し、ドッグヴィラ千葉南房総(千葉県南房総市)を開業。同時にペットツーリズムに特化した予約プラットフォーム「いぬやど」を開設
- 2024年4月:直営宿泊施設「RIVERSIDE CAMP FIELD CHICHIBU」(埼玉県秩父市)を開業
- 2024年7月:直営宿泊施設「秩父別邸 木叢-komura-」(埼玉県秩父市)を開業
- 2025年2月:東証グロース市場に新規上場
*有価証券報告書より抜粋して作成
コロナ禍前の2019年から集客事業を手掛けており、その後は宿泊事業も手掛けています。
インバウンド影響も大きそうです。
ブッキングリゾートの事業内容
ブッキングリゾートは主に以下の3つの事業で成り立っています。
集客支援事業
- 「リゾートグランピングドットコム」と「いぬやど」という2つの特定ニーズに特化した予約プラットフォームを運営
- 掲載施設の売上最大化を目的とした、開業サポート、ブランド設計、施設個別の予約サイト構築、PR広告の運用などを提供
- 開業支援から開業後の集客支援まで一貫して行うコンサルティングサービスを展開
- 「宿泊すること」よりも「宿泊・滞在自体を楽しむこと」をコンセプトとしている
- 掲載客室数は2024年10月末時点で2,270室に達している
直営宿泊事業
- 施設運営上の成功・失敗事例を蓄積し、集客上有用なノウハウを獲得することが目的
- 現在複数の直営宿泊施設を運営しており、2023年に開業した「ドッグヴィラ千葉南房総」は客室平均稼働率80%を超える安定運営を実現
- 直営施設での運営ノウハウを顧客である掲載施設に還元することで、より実践的で価値のあるサービス提供につなげている
ブッキングリゾートの事業展望
顧客対象施設の領域拡大
現在の収益性の高いリゾートビラやグランピング施設の領域をさらに拡充しつつ、旅館・ホテルの領域へも事業を拡大
グランピングやリゾートビラの潜在顧客は全国に30万室以上と見積もっている
インバウンド需要の取り込み
2025年12月に海外の方向け直営ホテルを開始予定
インバウンド向け集客支援事業を創出するため、海外向け予約プラットフォームの早期整備を計画
支援領域の拡大
施設の人材不足課題に対応した無人施設の運営支援
予約管理、施設の物件仲介、販売、M&Aなどの支援領域への拡大
人員の手配、旅行者の問い合わせ対応など提供サービスの多様化
宿泊業の総合支援会社を目指す
シナジーの高い領域でのM&Aや不動産売買支援サービスの展開
宿泊業界全体のアップデートを図る総合支援会社を目指している
ブッキングリゾートの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高:
- 2020年4月期:10,931千円
- 2021年4月期:79,223千円(前期比 624.8%増)
- 2022年4月期:358,317千円(前期比 352.3%増)
- 2023年4月期:742,551千円(前期比 107.2%増)
- 2024年4月期:1,059,102千円(前期比 42.6%増)
- 2025年4月期(予想):1,436,000千円(前期比 35.7%増)
経常利益:
- 2020年4月期:△1,973千円
- 2021年4月期:41,827千円(黒字転換)
- 2022年4月期:172,384千円(前期比 312.1%増)
- 2023年4月期:255,050千円(前期比 48.0%増)
- 2024年4月期:389,362千円(前期比 52.7%増)
- 2025年4月期(予想):479,000千円(前期比 23.0%増)
売上高・経常利益は急速に増加傾向にあります。
またIPOでの調達資金の使途としては、新規の直営宿泊施設開業費、広告宣伝費が挙げられています。
これらの投資により、直営宿泊事業の拡大と予約プラットフォームの認知度向上を図る計画のようですね。
まとめ
今回はIPO銘柄ブッキングリゾートについて調査してみました。
- 特定ニーズに特化した宿泊予約プラットフォームの運営と直営宿泊事業を手掛ける
- グランピング施設やペット同伴可能な宿泊施設など、ニッチ市場における強みを活かし、宿泊業界全体のアップデートを目指す
- 成長のカギはインバウンド需要の取り込みや支援領域の拡大
堅調な業績成長と高い収益性から、今後の事業展開が注目されます。
目新しさの面から人気化するのではないかと感じますね。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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