こんにちは。きんかぶるーむです。
2024年10月のIPO案件で、分析機器関連会社が10/25(金)に東証プライム市場に上場します。
【企業名】リガク・ホールディングス株式会社、Rigaku Holdings Corporation(証券コード:268A)
初値は1205円となり、公開価格の1260円を55円下回りました。
規模の大きさがネックだったので、受給に押されましたね。
期間(180日)でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
2024年は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、リガクHDの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:X/5点
- 成長性:4点
- 直近の業績伸び率高い
- 独自事業性:4点
- X線事業で独自性あり
- 初値期待値:1点
- 公募価格-4.4%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
リガクHDの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
1951年12月 | 東京都千代田区有楽町に理学電機㈱(現 ㈱リガク)を設立 |
1952年 | 回転対陰極型Ⅹ線発生装置を開発 |
1954年 | 自動記録式Ⅹ線回折装置を開発 |
1957年 | 自動記録式熱分析装置を開発 |
1960年2月 | 東京都昭島市松原町に拝島工場を新設 |
1961年5月 | 大阪府高槻市赤大路町に理学電機工業㈱(現 ㈱リガク)を設立 |
1971年10月 | 米国マサチューセッツ州にRigaku USA(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)を設立 |
1972年3月 | Rigaku USAを支店化 |
1972年7月 | Rigaku USAを法人化し、Rigaku USA, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)へ名称変更 |
1975年7月 | ㈱理学流通サービスセンター(現 理学ロジスティクス㈱)(現 連結子会社)を設立 |
1978年6月 | 東京都文京区本郷に日本インスツルメンツ㈱(現 連結子会社)を設立 |
1978年 | 超強力X線発生装置(RU-1500)を開発 |
1980年5月 | ㈱理学瑞穂製作所(現 ㈱リガク)を設立 |
1983年7月 | 理学サービス㈱(現 ㈱リガク)を設立 |
1985年4月 | ㈱理学瑞穂製作所(現 ㈱リガク)を東京都武蔵村山市伊那平に移転 |
1986年9月 | ㈱リガク(現 ㈱リガク)(現 連結子会社)を設立 |
1989年2月 | 理学メカトロニクス㈱(現 ㈱リガク)を設立 |
1990年10月 | 山梨県北杜市須玉町に須玉工場を新設 |
1992年4月 | ㈱リガク Ⅹ線研究所を新設 |
1996年4月 | 米国テキサス州のMolecular Structure Corporationを買収 |
2000年3月 | Osmic, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)(現 連結子会社)を買収 |
2001年3月 | Rigaku USA Inc.がMolecular Structure Corporationを統合し、Rigaku/MSC, Inc.に名称変更 |
2004年4月 | 理学電機㈱(現 ㈱リガク)が㈱リガク(現 ㈱リガク)を統合し、㈱リガクへ名称変更 |
2006年3月 | Osmic, Inc.がRigaku Innovative Technologies, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)へ名称変更 |
2008年5月 | チェコ共和国プラハ市にRigaku Innovative Technologies Europe s.r.o.(現 連結子会社)を設立 |
2008年10月 | ㈱リガクが理学電機工業㈱を統合 |
2009年3月 | 中国北京市に理学電企儀器(北京)有限公司(現 連結子会社)を設立 |
2009年4月 | 米国テキサス州にApplied Rigaku Technologies, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)を設立 |
2009年4月 | ㈱理学瑞穂製作所が㈱リガク 山梨工場内に移転し、㈱リガク山梨に名称変更 |
2010年2月 | 米国のNewton Scientific Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)を買収 |
2010年3月 | 中国香港にRigaku Asia and Pacific, Ltd.(現 Rigaku Portable Devices Asia Limited)(現 連結子会社)を設立 |
2010年5月 | ドイツベルリンにRigaku Europe SEを設立 |
2011年10月 | 米国カリフォルニア州にRigaku Raman Technologies, Inc.(現 Rigaku Americas Holding, Inc.)を設立 |
2013年6月 | ブラジルサンパウロにRigaku Latin America Ltda.を設立 |
2014年1月 | 米国テキサス州にRigaku Americas Holdings Company, Inc.(現 連結子会社)を設立 |
2015年4月 | ポーランドヴロツワフにRigaku Polska Sp. z o.o.(現 連結子会社)を設立 |
2016年6月 | シンガポールにRigaku Asia Pacific PTE Ltd.(現 連結子会社)を設立 |
2019年7月 | イスラエルのXwinSys Technology Development Ltd.(現 連結子会社)を買収 |
2020年12月 | Atom Investment, L.P.が東京都千代田区丸の内にアトム・ホールディングス㈱(現 当社)を設立 |
2021年3月 | アトム・ホールディングス㈱が㈱リガクの株式の過半を取得し、リガク・ホールディングス㈱へ名称変更 |
1951年12月に東京都千代田区有楽町に国産のX線装置の製造・販売を目的として理学電機株式会社(現 株式会社リガク)が設立されました。
その後、1960年代から海外展開を開始し、1971年に米国に子会社を設立しています。
2020年12月にリガク・ホールディングス株式会社が設立され、2021年4月に株式交換により株式会社リガクを完全子会社化しました。
海外展開数で度肝を抜かれますが、非常に多くの国での展開実績を持ちます。
理系学部の所属や、健康診断時に一度は企業名を聞くことがあるのではないでしょうか。
リガクHDの事業内容
リガク・ホールディングスは「科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する」を企業理念として、
X線回折、蛍光X線分析、X線透過(イメージング)分析など、X線技術を中心とした最先端の分析ソリューションを研究開発や産業用途に提供している理科学機器の専門メーカーです。
グループ全体で、90カ国を超える世界各国においてX線技術を中心とした分析機器の開発、製造、販売、サービスなどの事業を展開しています。
主に以下の3つの事業で成り立っています。
- 多目的分析機器事業
- X線回折
- 蛍光X線分析
- X線透過(イメージング)分析
- 半導体プロセス・コントロール機器事業
- 部品・サービス事業
生成AIの普及を背景に、今後は半導体分野で特に注目を浴びそうですね。
事業展望
リガクは以下分野での展望が見込めると想定されます。
- 高度情報化/AI化社会を支える最先端半導体デバイスの開発や生産
- 持続可能な社会を実現するパワーエレクトロニクスデバイス
- バッテリー技術や新素材/機能性材料の開発
- ライフサイエンス分野での進歩を加速する遺伝子/たんぱく質の解析等の分野
- 先端半導体の前工程での検査・分析手法
リガクHDの業績推移
業績推移は以下の通りです。
売上高・経常利益は急速に増加傾向にあります。
価格改定や高機能付加価値商品が伸びたためであるとのことですが、技術的には引く手あまたと考えられます。
またIPOでの調達資金の使途としては、具体的に明記されたものはありませんが運転資金などに充てられるものと考えられます。
中長期目標
- 売上高のCAGR 10%成長
- 調整後EBITDAマージンを20%後半に引き上げ
- 研究開発費の対売上高比率を9%程度に
戦略的施策
- X線要素技術への継続的な研究開発投資
- 海外市場での成長加速
- 産業分野での市場拡大に注力
- 自動化/ロボティクス、AI/マシンラーニングなど新技術の獲得
まとめ
今回はIPO銘柄リガクHDについて調査してみました。
- X線技術で海外展開含めて先導
- ターゲットに半導体分野
- 成長のカギは自動化技術とAI活用
規模が大きい案件になりますが、大企業なので一定の需要はあるのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
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