こんにちは。きんかぶるーむです。
今回は最近話題の卵価格の高騰について、深堀していきます。
世界インフレの影響や円安影響による物価上昇に伴い、昨年後半あたりから徐々に生活品の値上げ傾向が続いています。
物価の優等生と言われており、今まで価格がなかなか上がらなかった卵でさえも価格が上がっているというニュースを受けて、卵の値段が上がってきた理由を調べてみました。
それではどうぞ!
取引されている卵卸売り価格の推移
東京の卵Mについて、2018年以降の卸売り価格の推移(円/kg)は以下の通りとなっています。(2018年1月-2023年2月までのデータ)
推移を見ると2021年ごろから平均価格は上がってきており、
2022年後半あたりからは200円台後半での推移で、2021年以前の平均よりは30-40%程度価格上昇していることがわかります。
2022年の1月27日と2023年1月27日の価格を比較すると以下の通りです。
・2022年東京卵M 基準値 165円/kg
・2023年東京卵M 基準値 290円/kg(前年比+約76%)
直近の価格はものすごく上昇しているんだね。
これじゃ生活が苦しい。。。
スーパーで売っている卵価格が上がっているのも納得だ。
インフレや海上運賃価格の影響による飼料価格高騰も影響していそうですね。
私自身、スーパーによく買い物に行くのですが、卵価格は高止まりしており最近は特売日も見たことがありません。
時には置いてある数が少ない日も見かけます。
状況的には需要過多となっており、供給不足が続いていると考えられます。
卵価格の季節性
東京の卵Mについて、月ごとの価格推移(円/kg)は以下の通りとなっています。(2018年1月-2023年2月までのデータ)
年度にもよりますが、おおむね9月ごろから上昇し、3-5月ごろにピークをつける傾向にあるようです。
9月ごろからは年末需要(クリスマスケーキやおせち料理)が高まってくることから価格上昇し、冬から春にかけては鳥インフルエンザによる卵の供給不足から、価格が高止まりしていることが推測されます。
2022年度は鳥インフルエンザが増えているのかなあ…
鳥インフルエンザの状況
2022-23年の鳥インフルエンザの殺処分状況は以下の通りです。
2023年の1月27日時点で約1209万羽、2月20日時点では1478万羽が処分対象になっているようです。
今までの過去最高は2022-2021年の987万羽とのことなので、2022-2023年は現時点(2023/2/20)で既に1.5倍程度に増加している状況。
2023年については主に鳥インフルエンザの流行によって価格上昇につながっているようです。
鳥インフルエンザの感染拡大を止めなければいけない状況で、対策については以下で述べていきます。
鳥インフルエンザの対策は?
そもそもなんで鳥インフルエンザは広がるのだろう?
鳥インフルエンザは主に感染した鳥の糞尿を媒介して、感染範囲を広げています。
したがって養鶏場付近に外鳥が残した糞尿から感染がはじまり、養鶏場内で爆発的に感染し、他の養鶏場に感染が広まってしまう前に対象を処分するしかないというのが現状のようです。
養鶏所側の対策としては、以下などが挙げられます。
- フェンスの設置
- 養鶏所の定期的な消毒
- 金網等の破損修繕
- 出入口の最小化
- 車両消毒
鳥インフルエンザの流行の根本原因について、私は以下を考えています。
・土地開発などにより、生活住処がなくなった野鳥が増加
・異常気象による海外からの渡り鳥の増加
・感染力が従来よりも強くなった鳥インフルエンザへの変異
上記2点については、人間の経済活動が主要因と考えられるので、持続可能な開発を心掛けていく必要がありますね。
3点目の感染力が強化されたという点では、新型コロナウイルスと同様に、感染が広まるごとにウイルスも変異、進化する可能性があります。
私たちはワクチンを接種し、予防することができますが、鳥を含む家畜にとっては予防がなかなか難しいですね。
物理的に感染源をなるべく近づけないという方策が最も効果的と考えられます。
鳥インフルエンザの流行は現在5月ごろまでと推測されており、卵価格もその時期まで高騰することが予想されますね。
いずれにしても今後の卵価格の高騰を食い止めるために、発生源を突き止めていく必要があると考えています。
まとめ
今回は卵価格の上昇について調査、まとめてみました。
- 卵価格には季節性があり、例年3-5月ごろにピークをつける
- 2022-2023年の卵価格高騰は鳥インフルエンザの高騰による供給不足が主要因
- 鳥インフルエンザは糞尿を介して感染拡大するため、物理的に感染源に触れさせない対策が有効
各養鶏所、政府で一丸となって対策を実施し、少しでも早く価格高騰が収まってほしいですね。
それではまた。
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