こんにちは。きんかぶるーむです。
今回は、石鹸について取り上げてみたいと思います。
先日のテレビ放送で株式会社東邦の「ウタマロ石鹸」が取り上げられていました。
100円ショップやドラッグストアなど身近な場面で目にするこのウタマロ石鹸。
昔から知られているようですが、どのようにして今まで生き残り、世間からの支持を集めてきたのでしょうか。
また石鹸市場の動向や、そもそも石鹸の特性がどのようにして発現しているのか気になったので深掘りしてみました。
ウタマロ石鹸は、日本で長い歴史を持つ伝統的な石鹸であり、その効果と魅力には驚きます。
さあ、一緒にウタマロ石鹸の魅力を探ってみましょう!
石鹸市場規模
石鹸市場の規模、トレンドの調査として2010年、2015年、2020年の国内での販売量と販売金額を比較してみました。
トレンドとしては、販売量、販売金額ともに増加傾向にあるようです。
内訳としては、固形石鹸は減少傾向、液体石鹸、洗顔・ボディ用身体洗浄剤は増加傾向ですね。
健康は人間にとって必要な要素であり、清潔さ、感染防止を追求していく観点から、健康志向の高まりとともに石鹸市場は今後も伸び続けると予想されます。
今後は特にインドなどの人口大国で、多くの需要と市場の潜在規模がありそうです。
石鹸の構成と化学特性
そもそも石鹸って何からできているんだろう?
石鹸の構成
脂肪酸+アルカリ塩=石けん ≒脂肪酸のアルカリ塩
より詳しく言うと、酸性である脂肪酸と、アルカリ性である水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを
化学反応(石鹸の場合は主に中和反応)させてできた化合物を指します。
加えて、水酸化ナトリウムを使用した際は固形石鹸、水酸化カリウムを使用した際は液体石鹸になります。
また脂肪酸の種類(炭素数の違い)によって、その洗浄力が変化します。
炭素数が多くなればなるほど、汚れをキャッチできる親油部分が多くなるためと考えられます。
以下が主に使用される脂肪酸の名前と炭素数になります。
- ラウリン酸:炭素数12
- ミリスチン酸:炭素数14
- パルミチン酸:炭素数16
- ステアリン酸:炭素数18
- 不飽和オレイン酸:炭素数18
今後は時代や国により、汚れについて悩む程度や種類が異なってくるため、この脂肪酸の合成比率と種類の選別がカギとなってきそうです。
ウタマロ石鹸とは
ウタマロ石鹸は1957年に東邦油脂株式会社(現株式会社東邦)にて作られた石鹸です。
発売から60年以上経過した現在、年間1200万個以上を売り上げているとのこと。ものすごい数ですね。
長年愛用されており、利用者から信頼されている証とも言えます。
ウタマロ石鹸の60年の歴史の中でも売り上げが右肩下がりで推移していた時期がありました。
そんな中、ウタマロ石鹸を作る東邦の戦略は以下でした。
- 使用者ニーズの聞き込みによる深堀
- 試供品の無料提供
- ランダムでの店頭アンケート
ニッチな意見に絞り、使用者に寄り添って作られた結果、今の形となったわけですね。
また今後の戦略としても、SNSは使用せず純粋な口コミから製品開発につなげていくとのこと。
企業SNSを通してしまうと、どうしても補正がかかってしまい、リアルな意見ではなくなってしまうからだそうです。
ウタマロ石鹸の最大の魅力はその洗浄力です。
天然素材を使用し、余分な添加物を極力排除しているため、しっかりと汚れを落としてくれます。
私も固形のウタマロ石鹸を使用したことがありますが、洗濯機で何回洗濯しても取れないような汚れが、サッと取れた時には感激しました!
ぜひ使用したことがない人にも使ってみてほしいですね!
また、持続可能な社会のため、石鹸の原料である油成分には、外食産業などで使用された食用油を回収・精製したリサイクル油を使用されており、環境への配慮もうかがえます。
今後の消費者の動向としては、環境に配慮したモノやサービスを使用する傾向が高いので、社会全体に配慮した事業を行っている企業には注目ですね。
ESGについては以下の記事で調査、解説していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
今回は石鹸市場の動向とウタマロ石鹸について調べてみました。
- 石鹸市場の中でも液体石鹸市場は拡大傾向にある
- 石鹸と特性を分岐させるのは、脂肪酸の炭素数
- ウタマロ石鹸は真の使用者ニーズに寄り添い開発
ニーズを聞き出すという点では、”使用者に直接聞く”というのは、いつ何時も正攻法であると感じました。
株式会社東邦の今後の成長にも注目です。
それではまた。
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