【ニッチ化学】IPO南海化学 業績や将来性は?

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南海化学 4040 IPO 業績推移 事業内容 IPO分析

こんにちは。きんかぶるーむです。

2023年4月のIPO案件で、化学事業関連会社が、

4/20(木)に東証スタンダード市場に上場します。

*管理人はSBI証券からIPO抽選参加しましたが、見事に外れています。ここまで2023年は一度も当たっていません。

【企業名】南海化学(証券コード:4040)

証券コードは非常に覚えやすいですね。

企業の4桁コードが覚えやすい企業は個人投資家の認知も高まりそうです。

2023年4月は他にも、楽天銀行やレオス・キャピタルワークスなど有名銘柄のIPOが予定されていますね。

南海化学の初値は2533円となり、公開価格である1740円を793円上回結果に。

上昇率は45.6%と大きく上昇しました。

市場からの化学業界への期待値を現した格好となりました。

IT関連会社の上場が続いており、久しぶりに化学関連の企業上場になりますので、

早速どのような企業なのか調査し、南海化学の特徴を確認していきます。

この記事でわかること
  • 南海化学の会社沿革と事業内容
  • 南海化学の業績とIPO資金用途
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南海化学 総合評価

総合評価:2.33/5点

  • 成長性:2点
    • 成長頭打ち感あり
  • 独自事業性:2点
    • 事業領域としては幅広いが独自性は低い
  • 初値期待値:3点
    • 公募価格+45.6%

このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
(あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください)

南海化学の会社概要

会社沿革

年月概要
1906年各種化学製品製造を目的に南海硫肥株式会社創業
1907年和歌山市鼠島にてルブラン法によるさらし粉製造開始
1911年和歌山市湊にて硝酸式硫酸製造開始
1918年ネルソン式電解により、か性ソーダ並びに塩化物製造開始
1939年株式会社中山製鋼所に合併
1951年南海化学工業株式会社として設立、資本金1,500万円
1959年廃硫酸ばい焼による硫酸製造開始
2002年一般用塩の製造販売開始
2004年京都・滋賀地域の販売強化を目的とし、株式会社山藤を子会社化
2010年南海化学株式会社と改称
2010年環境リサイクル部門を分社化 エヌシー環境株式会社設立
2011年富士アミドケミカル株式会社の営業部門を継承
2013年南海グローバルケミ株式会社(SPC)が中山製鋼所の所有する当社株式の全株を取得し、株式会社中山製鋼所との資本関係消滅
2018年株式会社山藤を吸収合併し、京都支店を開設
2020年興南産業株式会社を吸収合併
*南海化学 目論見書より抜粋して作成

会社の歴史としてはかなり古く、1906年に前身の会社が創業されているため、

100年以上前から続いている老舗企業といえます。

苛性ソーダなど様々な工業用途の製品に使用される化学物質を中心に携わり、

昔から日本の屋台骨を支えてきた存在となります。

近年は資本業務提携やM&Aで事業規模拡大を図っているようです。

会社沿革からは、滋賀や京都など関西を中心に大きくなってきた企業であると読み取れます。

南海化学の事業内容

化学薬品 試験瓶

南海化学は以下の8つの事業で成り立っています。

  • 無機工業薬品
  • 水処理殺菌消毒剤
  • 水処理剤
  • 健康食事業
  • 有機ファインケミカル事業
  • 農薬事業
  • 硫酸リサイクル事業
  • 塩事業

順にどのような内容なのかを詳しくみていきます。

無機工業薬品

紙、パルプ、化学繊維、アルミナ産業など幅広い範囲で原料として使用される液体苛性ソーダ製品を中心に、

塩素やポリ塩化ビニルなど暮らしのインフラを支える製品を開発、提供しています。

B to Cではなく、基本的にはB to Bで企業向けに製品提供を行っているため、私たちの身近にはなかなか感じにくいですね。

水処理殺菌消毒剤

各工場や下水浄化槽など放流水の殺菌消毒に使用される塩素系殺菌消毒剤を提供しています。

衛生管理に欠かせない製品の提供を行っていますね。

水処理剤

河川からの自然水の溶融物の凝集沈殿工程で使用される、凝集剤を提供しています。

工場排水や畜産排水、下水排水においても製品提供されているとのこと。

水処理はインフラの中でも欠かせない技術となり、近年注目の純水製造関連としても注目されそうです。

健康食事業

世界中の医薬品や健康食品に使用されている天然由来のグルコサミンを提供しています。

抽出技術に優れており、天然物からの抽出物を製品転化しているようです。

有機ファインケミカル事業

有機塩素化合物中間体の合成事業をはじめとした有機ファインケミカル分野の多様な製品を提供。

染料・顔料、農薬・医薬、樹脂添加剤及び電子材料等の中間体の分野中心に製品提供を行っているとのこと。

農薬事業

クロルピクリンと呼ばれる、幅広い適用作物の土壌病害虫防除効果に定評のある土壌くん蒸剤を提供。

硫酸リサイクル

工業に欠かせないのが硫酸ですが、その使用後廃棄物である廃硫酸のリサイクルを行っています。

環境維持やコストダウンの点からも注目されている技術となり、

南海化学では燃焼反応により亜硫酸ガスを回収し再利用をする処理方法のようです。

塩事業

塩の製造、加工、販売に関する事業、また塩に関する製品の輸出入を行っており、各企業が実施する化学反応の介助をする役割を持ちます。

8つの事業にわたり展開しているようですので、

今後の展望としてはそれぞれの事業の相乗効果や、不採算分野については選択と集中をかけていくことが必要になると考えられます。

南海化学の業績推移

南海化学の2021年3月期からの直近2期の業績推移は以下の通りです。

南海化学 2021年3月期-2022年3月期の業績推移

*南海化学 目論見書より抜粋して作成

2022年3月期まで売上高は徐々に伸びているようです。

しかしメーカーの特徴でもありますが、急激な伸びというのは今後も期待できそうにありません。

決算期2021年3月2022年3月
自己資本比率(%)24.827.2
従業員数244304
*南海化学 目論見書より抜粋して作成

メーカーの割には自己資本比率が若干低めなのが心配ですが、

黒字は確保できている水準ですので、大規模設備投資などがなければ特段心配いらないと考えています。

従業員数は2021年3月期から2022年3月期で2割程度増えており

新しい部署や工場の増設が予想されます。

化学工業 薬品 化学式

また、IPO資金の用途としては、各種事業における製造設備の新設及び更新のための設備投資に充当することが挙げられています。

今後の生産数拡大が見込まれますね。

まとめ

今回はIPO銘柄南海化学について調査してみました。

  • 南海化学は100年以上続く老舗会社
  • BtoBで8つの化学事業を展開
  • 今後の成長はリサイクル事業と水処理事業に期待

他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。

それではまた。

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