こんにちは、きんかぶるーむです。
今回は最近話題の昆虫食について、取り上げます。
人口が増加し、食糧危機が叫ばれる中、加工面や栄養面、環境負荷の面でも評価が高まりつつある昆虫食。
昆虫は原料として、プロテインバーやチョコ、せんべいなど身近な食品にも使われ始めています。
今回はそのメリット、デメリットや種類、昆虫食を扱う企業について調査していきます。
昆虫食のメリットとデメリット
メリット
昆虫食のメリットは以下が挙げられます。
- 栄養価が高い
- 飼料要求率が高いため環境にやさしい
1点目の栄養価が高いについてですが、昆虫体内では特にタンパク質の割合が高く、食用として用いた際に、代表的な牛肉、鶏肉、豚肉と比較して、より多くの栄養素を獲得できると言えます。
2点目の飼料要求率が高い点ですが、昆虫は育てるための飼料が比較的少なく済むこと
が知られています。
飼料要求率ってなんだろう?聞きなれない言葉だね。
飼料要求率とは、畜産物(家畜)を1kg生育させるのに必要な飼料数量のことを示しています。
つまり、飼料要求率が小さいほど成長効率が良いことを示しているのですね。
この飼料要求率の面で見ると、昆虫食の中で代表的なコオロギは約1.7kgであり、牛の10kg、豚の5kgと比較して、約1/6~1/3の飼料しか必要ないため、非常に高効率で成長するとわかります。
脱皮や変態という昆虫ならではの特徴も寄与していると考えられ、成長のために飼料が少なく済むという点で環境にやさしく、持続可能な社会にも貢献できると考えられます。
エネルギー効率の面で非常に有用ということを示していますね!
ESGについては以下の記事で調査、解説していますので、ぜひご覧ください。
デメリット
デメリットについても以下の2点が挙げられます。
- 見た目からの抵抗感
- 摂取しすぎによるアレルギー反応
日本では数年前から株式会社ユーグレナがミドリムシに関する食料や飲料を販売しています。
しかし、いくら栄養価が高いといえど、虫というインパクトがかなり強いネーミングであるため、
進んで食べたい!と思う人はそれほど多くはないはずです。
虫が苦手な人も多いので、昆虫食についても同様のことが言えますね。
私はタイに旅行した際に、屋台でタガメの姿焼きがありましたが、さすがに食べる気にはなれませんでした。
東南アジア系の国では姿焼きが多い印象ですね。
また過剰摂取によるアレルギー問題も無視できません。
栄養食品や栄養ドリンク、薬など多くのものは、
特定成分が体内に多量に入るとアレルギー反応を起こす可能性があるため、1日の目安摂取量が決まっています。
現時点で明確なデータはありませんが、昆虫も昆虫特有の成分を有している可能性があり、
摂取しすぎはアレルギー反応につながる危険性があるので、注意は必要ですね。
昆虫食の種類
昆虫は家畜と異なり、つぶしてパウダー状にしたり、成分を抽出したりなど、加工しやすい、運びやすい点が特徴です。
この特徴を生かして、近年様々な形態で販売が始められています。
- クッキー
- せんべい
- プロテインバー
- 缶詰め
- サイダー飲料
上記に5種類挙げてみましたが、種類としてはまだまだありそうです。
日本の売り場としてのメインは、ECもしくは自動販売機が多い状況。
自動販売機であれば保管も容易ですし、購入者としても人の目をあまり気にせず購入できるので、
売り方としては非常に勝手がよさそうです。
全国的に設置場所も増えてきているので、いずれは近所になんてことも今後は考えられますね。
材料としてよく使用されているのは、コオロギ、タガメ、蚕、ハチ、その他ワーム系があります。
昆虫の姿で食べるのは抵抗があるけど、加工済なら食べれそう!
実際に食べてみた結果
私は2018年にヨーロッパに海外旅行に行った際に、
初めてコオロギのプロテインバーを発見したのが、昆虫食との出会いでした。
海外では日本よりも早くから昆虫食に注目されていたのでしょうね。
食べた感想としては、普通のプロテインバーよりはパサパサしていた(若干粉っぽい)印象ですが、味もおいしかったです。
もし安く手に入るのであれば、今後も購入してみたいですね!
昆虫食を扱う企業
世の中の状況もあり、昆虫食に目を付ける企業が増えています。
企業の昆虫食に関するビジネスを紹介します。
NTT東日本(日本電信電話)(銘柄コード:9432)
NTTは通信事業がメインのため、昆虫とは何の接点もないのではないかと思われる方も多いのではないかと思います。
NTTは強みである通信技術とセンサー技術を駆使し、ベンチャー企業と共同で、コオロギの「スマート養殖」に乗り出すようです。
飼育において、環境条件、昆虫の動作や飼料の食べ方などを調査、研究し、より効率的な飼育が実現できそうですね。
魚の養殖技術はすでにこのような管理、技術が確立されているので、スマート農業ならぬ、スマート養殖に今後注目です。
良品計画(銘柄コード:7453)
無印良品(MUJI)で有名な良品計画ですが、コオロギ系の食品をいち早く売り出したことで話題になりました。
コオロギせんべい、コオロギチョコなどコオロギ製品を複数販売しています。
良品計画も徳島大学発のベンチャー企業と共同で取り組み、コオロギ製品の商品化を実現したそうです。
新規事業を始めるには熱意を持ったベンチャー企業や、先進技術を持った大学との協力が欠かせませんね。
まとめ
今回は昆虫食について調査してみました。
- 昆虫食は必要飼料が少なく済み、エネルギー高効率であるため、SDGsにも貢献できる
- 昆虫食市場は拡大しつつあり、販路を拡大中
- 昆虫食ビジネスは注目されており、異業種からの参入も見られる
昆虫食銘柄としてはまだコオロギが主流のようですが、今後ほかの企業が参入し、種類が増えてくると考えられますね。
食品とは異なりますが、蜘蛛の糸を利用した技術を有するスパイバーなども注目です。
それではまた。
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