こんにちは。きんかぶるーむです。
2023年7月のIPO案件で、ゲームアミューズメント関連会社が7/28(金)に東証マザーズ市場に上場しました。
【企業名】GENDA(証券コード:9166)
公開価格は1770円で、初値は1637円(-7.5%)となり、公開価格を下回りました。市場からの期待は公開価格に届かなかったようですね。
2023年7月は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
企業名のGENDAは、「Global Entertainment Network for Dreams and Aspiration」の略称のようですね。
ゲームセンターの関連からもじっているのかと思っていましたが、そうではないようです。笑
早速どのような企業なのか調査し、GENDAの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:2.67/5点
- 成長性:3点
- アニメ人気からのポテンシャルは高い
- 独自事業性:4点
- ゲームセンター、クレーンゲームのアミューズメント関連で独自性あり
- 初値期待値:1点
- 公募価格-7.5%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
GENDAの会社概要
会社沿革
年月 | 内容 |
2018年5月 | アミューズメントマシンレンタルを行うことを目的として、東京都千代田区九段南において株式会社ミダスエンターテイメント(現・株式会社GENDA)を設立 |
2018年6月 | セールスプロモーション事業の取り込みを目的として、株式会社エスピーエスエス(現・連結子会社)の全株式を取得 |
2018年11月 | 東京都千代田区平河町に本社を移転 |
2019年6月 | 中国におけるアミューズメントマシンレンタルを行うことを目的として、中華人民共和国広東省広州市に当該事業を行う伍彩匯業(広州)貿易有限公司(現・連結子会社)を設立 |
2019年7月 | 子供向けアミューズメント施設運営を行うことを目的として、米国テキサス州ダラスに当該事業を行うKiddleton, Inc.(現・持分法適用関連会社)を設立 |
2019年8月 | 日本におけるオンラインクレーンゲーム『LIFTる。』のサービスを開始 |
2019年9月 | Kiddleton, Inc.について、株式会社ラウンドワンと共同出資(出資当時の出資比率50%)の合弁契約を締結 |
2020年9月 | 株式会社ミダスエンターテイメントから株式会社GENDAに社名変更 |
2020年12月 | 株式会社セガ エンタテインメントの株式のうち85.1%を株式会社セガグループ(現・株式会社セガ)より取得し、株式会社GENDA SEGA Entertainment(現・連結子会社)(現・株式会社GENDA GiGO Entertainment)に社名変更 |
2021年3月 | Kiddleton, Inc.がENTERRIUM LLCを設立(出資当時の出資比率100%) |
2021年4月 | 東京都大田区大森本町に本社を移転 |
2021年4月 | ENTERRIUM LLCがNAMCO USA INC.より米国イリノイ州の複合エンターテイメント施設『PAC-MANENTERTAINMENT』を事業譲受、新屋号『ENTERRIUM』としてサービス開始 |
2021年5月 | 純粋持株会社制へ移行するため、株式会社GENDAが手掛ける事業の譲受先として株式会社GENDAGames(現・連結子会社)を設立(出資当時の出資比率100%) |
2021年8月 | 株式会社GENDA Gamesが株式会社GENDAよりオンラインクレーンゲーム運営及びアミューズメントマシンレンタルを吸収分割 |
2021年8月 | 株式会社GENDAを純粋持株会社体制へ移行 |
2021年8月 | キャラクターライセンス事業を行うことを目的として、株式会社フクヤホールディングスと共同出資(出資当時の出資比率51%)により、株式会社トーキョー キャラクター メーカーズ(現・連結子会社)を設立 |
2021年9月 | 台湾でのアミューズメント施設運営を行うことを目的として、株式会社GENDA SEGAEntertainment(現・株式会社GENDA GiGO Entertainment)が台灣聚思怡股份有限公司(現・連結子会社)を設立(出資当時の出資比率100%) |
2021年10月 | エンターテイメント分野における連携を深めることを目的として、株式会社ダイナモアミューズメント(現・持分法適用関連会社)と資本提携(出資当時の出資比率20.8%) |
2021年12月 | 台灣聚思怡股份有限公司がSEGA AMUSEMENTS TAIWAN LTD.より台湾におけるアミューズメント施設運営事業を譲受 |
2022年1月 | 株式会社GENDA SEGA Entertainmentが株式会社セガより自社株式14.9%を取得し、株式会社GENDAの100%子会社となる。同時に社名を株式会社GENDA GiGO Entertainmentに変更 |
2022年1月 | アミューズメント施設運営の規模拡大を目的として、株式会社GENDA GiGO Entertainmentが株式会社宝島の株式を100%取得 |
2022年5月 | 株式会社GENDA GiGO Entertainmentが株式会社宝島を吸収合併 |
2022年6月 | 株式会社GENDA、株式会社ハシラス及び株式会社ダイナモアミューズメントとの三社間資本提携(株式会社ハシラスに対する出資当時の出資比率12.5%) |
2022年8月 | 映画館事業を行うことを目的として、株式会社GENDA GiGO Entertainmentが株式会社ディノスシネマを設立(出資当時の出資比率100%) |
2022年9月 | 東京都港区東新橋に本社を移転 |
2022年10月 | アミューズメント施設運営の規模拡大を目的として、株式会社GENDA GiGO Entertainmentが株式会社スガイディノスよりゲームセンター事業及びボウリング事業を譲受 |
2022年10月 | 株式会社ディノスシネマが株式会社スガイディノスより映画館事業を譲受 株式会社GENDA GiGO Entertainmentが株式会社ディノスシネマ株式のうち85.1%を佐々木総合管理株式会社へ譲渡 |
2022年10月 | アミューズメント施設運営の規模拡大を目的として、株式会社GENDA GiGO Entertainmentが株式会社エービスよりゲームセンター事業を吸収分割 |
2018年創業で、創立から5年と非常に若い会社となりますね。
アミューズメントレンタル事業から開始し、米国や中国、台湾を中心に海外展開も多く行っているようです。コロナ禍の影響下ではオンラインクレーンゲームが流行したことが記憶に新しいです。
ラウンドワンなどゲーセン事業と関連がある企業との提携やM&Aで事業拡大を行っていますね。
ゲームセンターはSEGAの名称が日本では知名度がありましたが、2020年にセガグループを買収したことを皮切りに、2022年からGIGOに名称を変えているようです。
近所のゲームセンターもつぶれたのかと思いきや、GIGOに変わっていて驚きましたね。
GENDAの事業内容
「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspirationの実現を掲げ、GENDAはアミューズメント事業を展開しています。
アミューズメント事業は主に以下の4つの事業で成り立っています。
- アミューズメント施設運営
- アミューズメント施設の開発・運営
- オンラインクレーンゲーム運営
- アミューズメント施設の開発・運営。「GiGO ONLINE CRANE」、「LIFTる。」、「オタクレ」
- アミューズメントマシンレンタル
- アミューズメントマシンのレンタル
- その他
- セールスプロモーション、景品及びアミューズメントマシン販売、キャラクターライセンス
主力事業は「GiGO」ブランドを主としたアミューズメント施設の運営で約250 店舗を誇ります。
DX化を進めており、UI及びUXを大幅に改良した顧客向け会員アプリ「GiGOアプリ」では新規会員数が2023年1月末時点で約12万人となっているように人気化の様子がみられます(前年同月末時点の2.4倍)。
管理人も既にDLしています。アミューズメントの無料券がもらえるのが良いです。笑
アミューズメント施設はプライズゲーム機を中心に、テレビゲーム機、メダルゲーム機、音楽ゲーム機を幅広くラインアップし、日本全国で店舗展開しています。
オンラインクレーンゲーム事業では、有名IPとのコラボで限定商品を出し、知名度向上に役立っているようです。
有名IPのファンは根強く、GENDAのサービスでしか得られないキャラクター製品があるとすぐに入荷待ちになったりもするようです。
GENDAの業績推移
GENDAの2019年1月期からの業績推移は以下の通りです。
2022年1月期以降、会社体制の変更に伴い売上高が急激に増加しており、その後も売上高・営業利益は増加傾向にあります。
利益率としては8~10%程度で及第点といえます。
2024年1月期の第2四半期時点で売上高進捗率51.6%、営業利益進捗率64.3%と高進捗をみせています。
お盆と年末を含む下期(3Q,4Q)の方が、前期に比べて例年の売上高は高いようですので、2024年1月期の売上高は従来予想超えの期待が高まりますね。
市場環境としては、以下の通り好況となります。
- 日本アニメ消費の増加
- スマートフォン利用者の増加とインターネットの動画配信サービスの拡大で、世界中いつでもどこでも何度でも、好きな時間に好きな動画コンテンツを視聴できる環境が普及
- 中古市場サービスの発展
- 獲得した景品が不要になったら売却できるという選択肢ができ、プライズゲームへ挑戦する心理的ハードル低下
- 獲得景品の写真をSNSに掲載
- 世界中のフォロワーからの反応が得られるため、景品獲得の興奮や感動が来店後も継続する環境整備。
日本アニメが有名になったこともあり、インバウンド客が日本のゲームセンターに出入りすることも頻繁になっています。
百貨店と同じようにインバウンドの恩恵を大きく受ける銘柄の一つかもしれません。
日本が誇るアニメ文化の発展にも寄与するため、事業展開していってほしいですね。
直近では無人ゲームセンター(ミニロケ)の数が増加しているようですので、人件費を抑えながら店舗運営できる形が効果的と考えられますね。
またIPOでの調達資金の使途としては、アミューズメント施設運営における新規店舗開店及びアミューズメントマシン購入等に充当する予定とのことです。
店舗数拡大が続いているので、さらに売上拡大が見込めますね。
まとめ
今回はIPO銘柄GENDAについて調査してみました。
- 新会社となってから日は浅いが、ゲームセンターを含むアミューズメント事業で拡大
- 配信サービスの多様化に伴い、日本のアニメコンテンツ人気が過熱
- 成長のカギは有名IPとのコラボ
2000年頃からはゲームセンター離れが進み、落ち込みを見せていたようですが、配信コンテンツの多様化に伴い、ファン層からの需要が高まってきているようです。
アミューズメント施設運営市場は日本アニメブームを背景に、今後も継続的な成長ポテンシャルを有する市場ですので、人気化するのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
コメント