こんにちは。きんかぶるーむです。
2023年6月のIPO案件で、英会話関連会社が、
6/14(水)に東証グロース市場に上場しました。
【企業名】Globee(グロービー)(証券コード:5575)
私もIPO抽選には参加していますが、今回もはずれでした。。。
Globeeの初値は2666円となり、公開価格である1150円を1516円上回る結果に。
上昇率は132%と非常に大きく上昇しました。
リスキリング銘柄への期待値高さが伺えます。
4月からIPOでの新規上場件数は減っていましたので、久々の上場案件になります。
2023年6月は他にも多数銘柄のIPOが予定されていますね。
オンライン英会話では他にも、プログリットやレアジョブなど知名度の高い銘柄も上場しており、競合は多くいます。
早速どのような企業なのか調査し、Globeeの将来性や特徴を確認していきます。
Globee総合評価
総合評価:3.33/5点
- 成長性:4点
- 売上高の伸び率から成長性高い
- 独自事業性:2点
- 英語学習は競合多数。AIも導入しやすい環境。
- 初値期待値:4点
- 公募価格+132%
このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
(あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください)
Globeeの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2014年6月 | 会社設立 |
2016年5月 | 英語教材プラットフォーム「abceed」リリース |
2017年10月 | アプリ版教材の単体販売をリリース |
2018年8月 | 月額有料プランをリリース |
2018年12月 | AI機能をリリース |
2020年2月 | abceed連動の反転学習プラットフォーム abceed for schoolをリリース |
2020年5月 | 三省堂と学校市場の展開に関する業務提携 |
2020年7月 | 英字新聞The Japan Times Alphaに対応し、「ニュース機能」をリリース |
2020年10月 | 「abceed」にて「TOEIC® L&R TESTオンライン模試」をリリース |
2020年10月 | Webブラウザ版abceed web リリース |
2021年2月 | 英検®対策(全7級)に対応した「英検®コース」をリリース |
2021年4月 | 「教科書プラン」をリリース |
2021年6月 | AI英語スクール「ABCEED ENGLISH」を開始し、「TOEIC®対策コース」をリリース |
2022年4月 | 教科書に対応した公立学校向けの「Essential プラン」をリリース |
2023年3月 | 「abceed」にて「映画・ドラマ機能」をリリース |
現在の会社の設立としては、2014年まだ設立から10年経過していない比較的若い会社と言えそうです。(2023年現在)
2016年からabceed(エービーシード)サービスをリリースしており、英語学習の需要に目を付けて業績拡大してきたことが読み取れます。
私もTOEICなど学生時代から受けているのですが、abceedサービスは良く利用しています。
無料会員でも、購入したTOEIC関連書籍の音声をアプリ上で聞くことができ、
倍速対応などもしているので非常に勉強に役立ちます。
受験生や英語に精通している方であれば、一度は聞いたことのあるアプリ名なのではないでしょうか。
abceedのAI対応や学校事業への拡大等、時流や規模感に沿った業績拡大を行っているイメージです。
海外進出や学びなおし等の学習面で、今後の日本に必要な企業として挙げられる可能性があります。
Globeeの事業内容
GlobeeはAI学習プラットフォームの企画・開発・運営で成り立っています。
教育主要4分野と呼ばれる以下の4つをデジタル化し、融合させたAI学習プラットフォームを展開されているとのこと。
- 学習ツール
- 教材
- テスト
- スクール
要は得点につながるリソースをAIと組み合わせて提供しているアプリを運営しているとのことですね。
また、abceedのサービスは有料プラン(サブスクリプション)である「Proプラン」が中心であり、
売上高全体に占めるサブスクリプション売上比率は2022年5月期で約90%となっています。
有料プランでは、人気教材・ニュース(英字新聞)・講義動画などが使い放題で、
TOEIC®・英検®のオンライン模試も利用できるメリットがあるようです。
TOEICの得点アップを望んでいる方や英語中級者以上にとっては魅力的なサービスということですね。
abceedの価格帯としては上記の通りですが、有料プランは2700円/月と比較的高めの設定になっています。
教材が使い放題と言えど、英語教材が1000円程度で1冊購入できると考えると、強気の設定と考えられます。
TOEIC点数を短期で上げたい人や時間がない人向けのプランだと個人的には思いました。
したがって、解約率を低く推移させることが今後の業績推移のキーになってくると推測されます。
Globeeの業績推移
売上高は増加傾向にありますが、営業利益についてはサービス開始の2018年と2021年は赤字になっています。
2022年は売上高、経常利益ともに過去最高になっていますね。
ユーザー数(万人) | 有料会員数(万人) | 有料会員数割合(%) | 対応タイトル数 | |
2021年5月期1Q | 126.9 | 1.5 | 1.2 | 266 |
2021年5月期2Q | 141.7 | 2.0 | 1.4 | 303 |
2021年5月期3Q | 158.8 | 2.3 | 1.4 | 336 |
2021年5月期4Q | 179.7 | 3.2 | 1.8 | 380 |
2022年5月期1Q | 195.8 | 3.3 | 1.7 | 396 |
2022年5月期2Q | 213.5 | 3.8 | 1.8 | 421 |
2022年5月期3Q | 233.1 | 4.5 | 1.9 | 476 |
2022年5月期4Q | 257.6 | 5.7 | 2.2 | 550 |
2023年5月期1Q | 276.0 | 5.6 | 2.0 | 616 |
2023年5月期2Q | 295.3 | 6.1 | 2.1 | 636 |
2023年5月期3Q | 316.4 | 6.5 | 2.1 | 676 |
ユーザー数と有料会員数の内訳は上記の通りになっており、ユーザー数は年々増加しているのに対し、
有料会員数が占める割合は微増程度で推移しています。
季節変動要因として、販促キャンペーン効果で4Qは有料会員数が増加するのに対し、
1Qは会員数が減少傾向にあるとのことです。
Globeeの強みとしては、初期からのプラットフォーム提供で知名度があるため、
広告宣伝費を低く抑えられる点が挙げられています。
ユーザー獲得の面では優位だと考えられますが、やはり継続してもらうことが
サブスクリプションで利益を上げ続けられる魅力だと思いますので、
解約率を低くするためのユーザー満足度向上が今後重要視していかなければならない点ですね。
広告費の割合が今後増加してきた際は事業として要注意と感じました。
また、IPO資金の用途としては、借入金の返済、ソフトウエア及びコンテンツ開発費への充当が挙げられています。
生成AIの台頭もあり、プラットフォームのさらなるAI改造に向けた開発費は今後も多くなることが予想されます。
まとめ
今回はIPO銘柄Globeeについて調査してみました。
- Globeeは英語学習プラットフォームabceedを提供し拡大。
- abceedの知名度により他社比較で優位性あり
- 業績安定のカギは解約率
リスキリングやAI関連銘柄としても人気化するのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
それではまた。
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