こんにちは。きんかぶるーむです。
2023年12月のIPO案件で、自動車関係DX関連会社が12/20(水)に東証グロース市場に上場します。
【企業名】ナイル株式会社、Nyle Inc.(証券コード:5618)
初値1540円となり、公開価格の1680円を下回りました。
期間(90日or180日)か公開価格の1.5倍でロックアップが設定されているので、上場後しばらくは需給が引き締まっていそうです。
ベンチャーキャピタルの保有割合が多いので、上場後すぐは株価の乱高下に注意が必要です。
2023年12月は他にも多数銘柄がIPOで上場を果たしています。
☆他の銘柄分析はこちらのIPOリストからご確認ください。
早速どのような企業なのか調査し、ナイルの特徴を確認していきます。
総合評価
総合評価:3/5点
- 成長性:4点
- 売上高の成長性は高い
- 独自事業性:4点
- 自動車サブスクリプションサービスは高評価
- 初値期待値:1点
- 公募価格-8.3%
*このブログではIPO銘柄を成長性、独自事業性、初値期待値の3つの観点から評価し、総合評価としています。
*あくまで管理人の独自基準ですので参考程度でご覧ください。
ナイルの会社概要
会社沿革
年月 | 概要 |
2007年1月 | 代表取締役社長の高橋飛翔が、東京都豊島区東池袋に、インターネットを利用したサービス提供を目的として、VOLARE株式会社(現ナイル株式会社)を設立 |
2010年6月 | デジタルマーケティング事業(現ホリゾンタルDX事業)を開始 |
2012年8月 | メディアテクノロジー事業(現ホリゾンタルDX事業)を開始 アプリレビューサイト「Appliv」をリリース |
2014年12月 | スマートフォンユーザー向け情報サイト「Appliv TOPICS」をリリース |
2015年8月 | ナイル株式会社に商号変更 |
2017年12月 | オリックス自動車株式会社と業務提携 |
2018年1月 | 自動車産業DX事業を開始 |
2018年1月 | 個人向け自動車サブスクリプションサービス「おトクにマイカー 定額カルモくん」をリリース |
2019年6月 | 広告運用サービス「ピタッとROAS(現NYLE TRIDE)」をリリース |
2019年12月 | 「おトクにマイカー 定額カルモくん」中古車版をリリース |
2007年の創業以降、インターネット事業を中心にしたサービス展開で事業拡大してきたようです。
近年は自動車DXのサービスにも力を入れており、自動車のサブスクリプションサービスで新車のみならず、中古車にも対象範囲を広げています。
ナイルの事業内容
「幸せを、後世に。」のミッションの下、DX及びマーケティングを中心にインターネットを活用した各種サービスを展開しています。
構成としては、「ホリゾンタルDX事業」及び「自動車産業DX事業」の2つの事業から成り立っています。
ホリゾンタル事業
企業においては、業務効率化や広告費の最適化などのDX課題が生じており、各々の状況に即したマーケティング施策を実行することが重要な経営課題になっています。
ナイルでは、創業以来培ってきたDXやマーケティングを中心とするインターネットを活用した技術・ノウハウを強みにして、顧客企業に対するコンサルティングサービスを主軸としつつ、
生成AIによる業務自動化支援、メディア開発・運営及びデジタル広告に関するソリューション提供を通じた事業支援を行っています。
時流に乗った生成AIの活用は今後の成長のカギになりそうですね。
ナイルでは顧客企業のニーズに応じた提供メニューの拡充を継続的に行い、模倣難易度の高い事業構築を進めていることが特徴で、
コンサルティング実績は、2023年12月期第3四半期累計期間の取引実績で160社に及びに、顧客継続率は約90%となっていることから、サブスクリプション形式での継続的な売上、案件受注が見込まれます。
自動車産業DX事業
サービスとしては、「おトクにマイカー 定額カルモくん」の事業運営を主軸として、個人向けに日系メーカー全車種の新車及び中古車を取り扱っており、頭金やボーナス払いなしで月1万円台からマ
イカーを利用できるサブスクリプション型のものになります。
自動車の購入にあたる部分を効率化し、車探しから料金シミュレーション、申込といった手続き類を24時間オンラインで受け付け可能にしている他、
納車についても顧客の自宅まで配送するというオペレーションを構築しており、実店舗に一度も来店する必要がなくマイカー利用を開始できる点が特徴になっています。
仕事で忙しい社会人にはありがたいサービスになりますね。ただ現物をみてからサブスクリプションを開始したいようなニーズもあると考えられますので、どこまで利用者が増えるかはわかりません。
ナイルの業績推移
ナイルの直近5期の業績推移は以下の通りです。
売上高は急速に増加傾向にありますが、同時に赤字も続いている状態になります。
自動車産業DX事業での先行投資、開発人材及び営業人材の採用、広告宣伝活動)が響き、赤字になっているようです。
資金調達により、キャッシュフローは安定しているようですが、早期の黒字化達成が期待されます。
またIPOでの調達資金の使途としては、専門性の高い優秀な人材の確保に係る採用費及び人件費、主に自動車産業DX事業における新規顧客獲得のための広告宣伝費に充当される予定とのことです。
日本全体としてもIT人材不足、確保が課題になっているので、事業の継続的改善のために人材確保できればよいですね!
国内のDX事業及び、自動車関連のDX事業については、今後も拡大傾向が見込まれています。
自動車サブスクリプションに関しては、与信枠が小さい個人へのサービス利用促進が今後の拡大に影響しそうです。
まとめ
今回はIPO銘柄ナイルについて調査してみました。
- DX事業、自動車サブスクリプションサービスで事業展開
- 成長のカギは、与信枠が少ない個人へのサブスクリプションサービス拡大
生成AI関連のDX事業としての側面もあり、自動車サブスクリプションサービスとしても目新しくうつるので、人気化するのではないかと感じています。
上場後の値動きに注目です。
☆他にも多数のIPO銘柄の分析を実施していますのでこちらから確認ください。
☆IPOのオススメ証券口座についてはこちらで紹介していますので、ご覧ください。
それではまた。
コメント